業務の中で、学ぶということ。

久しぶりの事業所報告となります。
 現在、ケアマネリングみなとは、スタッフ2名の体制となりました。特定事業所加算も外したので、二人はそれぞれの担当者宅や、サービス担当者会議等へと出かけていたりすることが多く、事務処理がどうしても後回しになります。

 事務作業を貯めてしまうと、後が大変です。できれば、日が経たない間に記録をしてしまうことが必要ですが、書き漏れてしまうことが出てくる。そこで、週単位・月単位で、しなければならない業務が出来ているかどうか?の点検見直し作業をする。特にモニタリング漏れがないよう注意をしています。
 また、管理者として、他のスタッフの業務の点検をどのようにするか?ということがある。事業所内での業務の見直し体制をどのように作っているか?が問われている。
 恥ずかしながら、現状ではそれぞれスタッフに任してしまっていて点検が不十分と言える。業務上の間違いや漏れが起こっても、それを2重にチェックできる体制があれば、結果的に改善の道を確保できる。自己点検に加えて、管理者として定期的に点検する時間を作ってゆかねば。

 それから、利用者の性格や個性をしっかり把握することが求められていると思う。利用者と言っても、自己主張が強い人や温和な人、すぐに感情をあらわに出しやすい人と、自分の気持ちを出さない人。意見を求めても、言わない人と必要以上に自分を通す人・・・本当に人さまざまと言えよう。
 そんな中で、今日はAさんのことで学んだことがある。
事のいきさつは以下のような次第。

 ・・・独り暮らしをしている90代のAさん宅に、訪問介護のB事業所がサービスに入っている。その日は、少し時間が遅れてヘルパーが訪問した。
Aさんよりケアマネに電話があり、このヘルパーは時間を早くくる。私が希望する時間より1時間くらい早い。自分たちの都合で動き、こちらの都合を考えない事業所だ。事業所を変えてほしい」と言ってこられた。
 調べてみると、確かに訪問時間が早くなっているが、ヘルパー事業所の話では、それについては事前に相談して利用者の了解を戴いている、とのことであった。

 Aさんは、一度火が付くと頻繁に電話で苦情をかけてこられる。3回目の電話がかかってきた。こちらも事務作業でやってしまいたいことが残っている。そんな場合、故意に居留守を使う。つまり、繰り返しの電話に対して事業所の業務を守るための奥の手です。
 暫くして、30分後に4回目の電話があり、受話器を取ると以下のように言われる。「ヘルパーの事業所を変更するといっても、大変だから別の事業所にするのはやっぱり止めておく。訪問時間の対応に不満はあるが、今の事業所に続けて来てもらうことにしたい」
 こうした、利用者の意向変更。意向がころころと変わることに対して、その都度対応をしていたら、どんどん振り回されることになる。断ったり、依頼したりを繰り返す中で、混乱に引き込まれてしまう。
 だから、この場合、すぐに結論を出さない対応で、成り行きが落ち着くまで様子を見ることにした。

 今回も、最初は事業所の変更を強く主張されたが、最後には、元通りに現状維持を希望されてきた。自分で納得されるまで、繰り返し意向が右へ左へと変わってしまう。しかし、それに振り回されずに、気長に傾聴するそうすれば、最後は自分で結論を出されることとなる。

 Aさんに対する対応を考えると、つくづく待つことの大切さを思う。
最終的な結論に至るまで、こちらの方が慌てづに待つことが必要なのだ。
(時に居留守を使うのは、あまりほめたやり方ではないが、繰り返しの電話攻勢に対しては一定の効果がある。)
 Aさん自体が、自分で結論を見つけられることにより、自己決定の強さを表現することが出来る。
 
・・・ケアマネ業務を通じた、利用者に対する対応により、日々多くのことを学んでいると思う。