ベテラン選手の挑戦に思う。その1

今年のプロ野球はベテラン選手の活躍に注目がおかれている。年齢の壁は果たして彼らをして打ち破るに困難なものとして立ち塞がるのか?



まず、中日の育成選手として入団した中村紀。

何度入団契約金は、年俸400万。?

かって、近鉄などでは2億円以上の年俸と、好き勝手な振る舞いではばを利かしていた選手が、今年度、オリックスから放り出され、何処も彼を採ってくれないという苦境に追い込まれた。

彼は、必ずどこかの球団が自分を採用してくれるという信念で自主トレに打ち込み、体を鍛えてきた。・・・そして念願の入団。しかし、上述したような条件で。



中村紀には、もはや後がない。謂わば、プロ野球選手として、最後の正念場に立たされているといっても良いだろう。

もし、育成選手として、結果が伴わなければ、1軍選手には上がれない。

・・・厳しい毎日の試合の中で、彼の目つきが変わっているのに気付いているだろうか?以前のような、好き勝手な問題児ではない、1日1日を全力で集中する選手と変貌している姿がある。



今後、中村が、1群のポストをガッチリ仕留める事になるのか?それは分からない。しかし、目標に向かって必死に食らいつく彼のスポーツマン魂がとても清々しい。すっかり、かっての腹ボテでふてぶてしいイメージが影を潜めている。もう、そんな余裕はなくなり、追い詰められた本気モードの中村に変身した。



スポーツが面白いのは、こうした必死さがゲームの中でここと言う時に力を発揮させるからです。恐らく、彼は1軍でプレーを再開するだろうし、活躍をするでしょう。・・・2軍でぽしゃってしまう様な選手ではないことは明らかです。

しかし、だからと言って、今までの中村の横柄な性格が消えるわけではないだろう。・・・自分の生き方までも変えられるのかどうか?それは、彼自身の生き方にかかってくる。



中村紀の今年の活躍に大いに期待したいが、単にゲームの中ででかいホームランをかっ飛ばす事だけに興味があるというよりも、彼が、どんな選手に変貌して行くのか?に大いに期待するものがある。



人間的にも一回り大きな選手に成長して、中日の他の若い選手の模範となれば、落合監督が中村を獲得し「生き返らせた功績」として、今年最も大きな収穫と成りうる事となる。

今年のセントラルは、巨人の復調、阪神のリベンジなど様々に語られているが、やはり私は中日のリーグ連覇に一番の期待をよせています。また、そのためには、中村の「予想外」の活躍が必要となります。



ぜひとも、中村紀の目つきに注目して、今後の残されたプロ野球オープン戦を見てゆきたいです。