ベテラン選手の挑戦に思う。その2

パイレーツの桑田真澄投手が怪我をした。・・・開幕前の1軍への挑戦がとりさたされているその最中、審判とぶつかって右足首を捻挫した。



桑田選手といえば、必ずといって良いほど、怪我が付き物だ。

巨人時代にも、必死にファールフライを取りにダイビングして大怪我をしている。

ボールにしがみつくそのファイティングプレーは評価できるが、結果的に野球が出来ない状態になって自分の首を占めているわけです。



今回も、2軍での数試合を通じて、貢献度が評価されつつある最中に起こった怪我なので、一番悔しい思いを抱いているのは本人自身であろう。



後ろから迫ってくる審判が目に入らなかったようですが、相手の不注意を攻めるというよりも、プロの選手として、こうした衝突を避ける注意力はぜひ身に付けておかねばならない。

アメリカの審判は日本と違って体格の良い人が多い。当然ぶつかれば怪我をするのはこちらである。

今度の怪我で、桑田選手は1ヶ月あまりの休養を余儀なくされた。もちろん開幕1軍どころか、今シーズンの当番も危ぶまれる状況です。



でも、不思議なのは、これだけ悪い状況に追い詰められても、彼は弱音を吐かない。



「怪我をプラスに変えて、何とかもうひと踏ん張り頑張ってみたい!」彼は、記者の取材に対してこう語っている。

桑田選手のこの姿勢は、不思議なほど前向きである。

普通なら、落ち込んで良い状況なのに、現在の状況からまた這い上がることだけを考えている。・・・こうした、彼の野球に対する意気込みは、奥の深いものを感じる。野球がとことん好きで、楽しめる最後まで自分の可能性を確かめようとする姿勢には頭が下がる思いがする。実際に、大リーグの1軍のマウンドを踏めるのかどうか?は判らないが、彼の野球に対する執念は、十分学ぶ価値があると思う。



桑田選手の場合、巨人で長年活躍し、ここ数年当番機会も奪われて引退してもおかしくない年齢で、一念発起大リーグ挑戦を決意した。

無謀とも思えるアメリカ入りから、パイレーツの2軍に加わって必死に努力を続けてきた。彼の野球に対する熱意は、誰もが認めるものであるが、だからと言って大リーグでメンバーに入れてもらえるほど甘くはない。過去の彼の実績は誰しもが認めるが、現在の彼の実力が大リーグで通用するのかどうか?はまた評価が別なのだ。



果たして、怪我からの回復を経て、桑田は大リーグ1軍復帰を果たせるのかどうか?この答えは5月から6月に出るだろうが、現在彼が大ピンチに立たされてしまったことは紛れもない事実です。



桑田選手の夢は、果たして実現するのであろうか?



彼の体は満身創痍だが、気持ちの上での夢に向かった挑戦は本当に爽やかなものが在る。

がんばれ、桑田。