全ての駅に、視覚障害者等の転落防止柵設置を義務付けるべきです。

29日、大阪のJR環状線で、70代と60代の視覚障害者の夫婦(針きゅう師)が、反対側に到着し停車していた電車をこちら側の電車と誤って乗り込もうと歩き始めホームに転落した。直後に入ってきた外回りの電車にはねられ大怪我をした。幸い、命は助かったが、夫の方は右腕を切断する大怪我、妻の方は肩の骨を折るなどの重傷を負っている。事故当時、ホームに配置されている係員はおらず、とっさの出来事に誰も救出対応が出来なかった。・・・二人は手をつなぎあって、付近の状態を確認しながらホームに入り、百貨店まで行く予定であったと言う。視覚障害者は、外出時に視覚障害用の白い杖を持って外出するが、この日は二人は杖を持っていなかった。・・・恐らく、一人なら不安なので杖を持っていただろうが、二人の外出と言うことで杖を持つのをやめたらしい。このため聴覚により今どこに歩いているのかを判断しながら移動する必要があり、本来ならばガイドヘルパーなどが付いて安全な誘導をする必要があった。しかし、この日は休日であり、そうした支援を受けることが困難であり、いつも良く出かけていると言う自信もあって二人で外出することになったらしい。今回、ホームからの転落により、大怪我をすることとなったが、視覚障害者にとっては電車のホームはもっとも危険な場所とされている。日本では、一部の地下鉄をのけては、転落防止のための防護柵が取り付けられていない。目の見えるものにとっては何の不自由もない問題かもしれないが、目の見えない人達にとってはもっとも危険な出入り口となる。諸外国では、こうした電車の乗降口は、防護柵によりしっかりがーとされているのが通常である。日本の場合、特にJRの防護柵設置が進んでおらず、私鉄関係でも未設置の駅が殆どです。防護柵のないホームと言うものが、視覚障害を持つ人に、どれだけの危険を強いているのかを検討して、早期の防護柵設置を考えて欲しいです。まだまだ、これからこういう事故は起こる可能性があり、目の見える人でも謝って転落したり、酔っ払いなどの転落事故も年間相当の数に上ると思います。また、自殺のためのスペースともなっており、こうした危険性を少しでも防止して未然に防ぐ対策が急がれると思うのです。視覚障害者の中では、「ホーム転落は、3回やって一人前」?と言われているとのことです。つまり、それほどホームから転落する危険性があると言うことなんです。試しに、目をふさいで、ホームに入り、電車に乗り込む実験を遣るべきだと思います。・・・どれだけの不安と恐怖を感じるのかを健常者も一度味わうべきです。

・・・自分たちは良く目が見えるから、目が見えない人の気持ちが判らない・・・?そんな、温かみのない社会生活はやはり改めるべきだと考えます。どんな障害を持っていても、安心して社会生活が営めるように、社会のあり方を変更改革してこそ、本当の意味で誰もが安心して暮らせる世の中となるわけですから。こうして考えてくると、日本の交通機関は、まだまだ障害のある人にはバリアの多い形態のままになっているんです。これでは、長寿国の中身が薄れると思います。体が不自由になり、障害を持つ人々にとって優しくないあり方であると思います。このままでは、恥ずかしい。今度のJRの事故を知り、多くの人が視覚障害者の声を聞く必要があると思います。全ての電車などの公衆乗車駅で、転落防止のための防護柵設置を義務付け、障害を持つ人々が事故なく安心して快適に利用できる交通網を広げてゆく必要があります。

今回の事故が、再び繰り返されないために、駅設備の改修をぜひ考えて頂きたい。全ての駅に、視覚障害者等の転落防止柵設置を義務付けるべきです。