新作sickoが公開されます。

M.ムーア氏が、今度は米国の医療保険問題をテーマとした作品を発表した。その名はsicko.
おしっこの事ではありません。英語の俗語として病人を表す言葉ですが、現在の医療制度とその制度による利益を専有している人達に対して使われている意味がある。米国では、何と16%の人が、保険に未加入の状態と言われている。(2005年調べ)この人達が、もし医療を必要として治療や入院をすることになると、莫大な医療費の請求をされることとなる。日本のように、国民皆保険が無く、個人が医療保険を任意にかけていることと、様々な適用除外項目が設定されていて複雑になっていることも指摘されている。例えば、日本人が米国に留学などをするときは、米国での医療保険をどういう形で契約するのか?と言う問題は必ず決めておく必要がある。・・・そうでないと、海外でで病気になり、治療を受ければとんでもない請求金額に目を向くことになる。
低所得者に対しては、医療給付と言う形で病気になったときに受けられる保険制度があるものの、医療費をめぐる訴訟問題は、常に裁判所において取り扱われている社会問題として定番の争いとなっている。保険会社も、訴訟を起こされないように、複雑な契約内容を設定しており、最低限の保険に対する知識を持たないと米国では安心して医療を受け続けることができない。もちろん、所得などで裕福な生活をしている階層では、高額な保険に入って最先端の医療を享受する事は可能です。お金がありさえすれば、それは実現するかもしれないが、高い医療契約を結べない一般市民にとっては、医療保険制度の改革が、一つの大きな社会問題となっている。今度の大統領選挙においても、医療保険の改革問題は、政策として重要なテーマの一つとされている。今回マイケルムーア監督が、sickoの発表により、またまた社会的な注目を当てられるようになるが、今回のテーマは、全ての人にとって身近な医療の問題として静かな論議を呼びそうです。

この映画が、米大統領選挙にどういう影響を与えることになるのか?又、医療改革に対する一つの起爆剤となるのか?非常に注目されます。





マイケル・ムーア監督・映画シッコ