天王寺のジャズ喫茶に行きました。

天王寺の近くのビルの地下に、未だジャズを流している喫茶店がありました。

単に、ジャズを流しているだけなら、何処にでもあるんですが、昔のジャズ喫茶風其のままのお店です。従って、ここは、おしゃべりをしに来るところではなく、ジャズを聞きに来るところです。



当然そうなると、一元さんで、お茶だけ呑みに来るお客さんは殆ど来ないから、叉、音響も可也の大きさなので、自然と、客数は減ってしまう可能性がある。こうなると、経営としては、成り立たなくなるのが常です。

30年前には、沢山出来た、ジャズ喫茶も、大学の近くとか、地理的に有利なところで、しかも音楽通の常連を沢山持たないと、なかなか生き残れないのが現実です。だから、殆どの、昔よく通ったお店は、もう既に存在しません。衣替えをして、経営者も変わっている場合が殆どです。



この天王寺にも、未だ、ジャズ喫茶が残っていたのです。お店の名前は、"トップハット"

夜になると、ワインバー風に様変わりするようですが、なかなか落ち着いたお店です。

先日、近くをあるいていて、看板を見つけ、小一時間パワー溢れる音響を聞きました。丁度、マイルスの69年あたりに、コルトレーンや、キャノンボールアダレイを従えたクインテットのバンドが売り出した頃のビーバップがかかっていました。曲名は分かりませんが、あの頃のマイルスのバンドは凄いですね。それからの時代のジャズの巨匠達が勢ぞろいした形のメンバーを、実は、マイルスのグループに従えていたのですから・・・。一人一人のアドリブの中に、個性のあるフレーズがバンバン飛び出し、何度聞いても聞き飽きる事が無いです。



アノトリオのレコードもかかっていました。演奏者の名前は分かりませんが、やはり、トリオの醍醐味は、一人一人の掛け合いの中にスリルがあって、これまた、良いですね。・・・ビルエバンスの演奏も凄いです。

ジャズを聞いていると、時間の経つのを忘れてしまうのです。



30数年前も、同じように、スピーカーに噛り付いて、一日中お店に浸っていた事もあったんです。いま、再び、ジャズを聞くひと時を持ち、あの頃が本当に懐かしく思います。



偶には、ふらりと、こうしてジャズをゆっくり聞く事も良いですよ!