11日、1月からイラクで拉致さていた女性記者と助手の二人が解放された。・・・157日に渡る拉致から、無事に生きながらえた事は、奇跡とも呼べるかもしれない。若し、相手が、アルカイダや、過激なグループの手によるものならば、恐らくこのように解放されることはなかったかも知れないが、幸いにも、彼女達は話の通じるグループであった。
仏紙リベラシオンの記者フロランス・オブナさんと、助手のイラク人フセイン・ハヌンさんは、長時間の拉致にも拘らず、無事解放された。手足を縛られ、目隠しされた状態での157日は、筆舌に尽くされない体験であったと思う。でも、その間に、諦めずに粘り強く交渉を継続したフランス政府の外交的交渉も忘れてはならない。表面には出てきていないが、こうした交渉を通じて、人質の開放が成功したといえる。
フランスでは、以前も、拉致された記者が救出されている。
この影には、大金が積まれた、とか色々云われているが、恐らく、お金目当てではなさそうである。
フランス人の場合、他の国の拉致事件と比べて、救出される事が多い。この事も特徴である。アメリカや日本が積極的にイラクに参戦している事と比べ、フランスが、中立的な立場をとっていることも原因としてあげる事が出来るが、こうした成果が、もっと広がってゆく事を期待したい。
イラクでは、まだまだ毎日テロが続発しており、国土は米軍と其の協力諸国の軍隊が長期化した市街戦・テロ・爆弾自爆の攻撃に、日々汲々としている。
力の政策では、何時まで経っても解決する事が出来ない事を教えている。
イラクでは、毎日のように、自爆攻撃が起きており、血なまぐさい事件と争いが何時まで経っても収まらないのは何故か?
この疑問に、米軍を初めとする占領軍は、答える事が出来ない。
恐らく、何時まで経っても、力の政策では、反発をもっと強く招くだけであると思う。
武力による制圧は、武力による反発を招くだけである事を肝に銘じるべきであろう。
此れからのイラクで、必要とされるのは、平和のための国土の建て直しである。
無意味な殺戮を止めて、荒れ果てた国を、以前の平和な国に建て替える事こそが、急がれなければならないと思う。シーア派も、反シーア派も今こそ武器を捨てて手を携えて、平和な国建設を始めるべきであると訴えたい。未来の子供達のために、争い事ではなく協力を、憎しみではなく友愛を掲げるべきであると思います。