目を覆うばかりの、巨人の弱小化が、ペナントレースの面白味を殺いでいる。

オールスターが終わって、後半戦が既に始まっているが、セリーグの方は、阪神の独走を未だ許している。阪神は、巨人に2勝1敗と、カード勝ち越しの記録を更新中である。これだけの首位独走を許している要因として、抑えておきたいことをまとめた。



現在の巨人には、兎に角、プロとしてのサービス精神が不足しているようだ。いとも簡単に打たれてしまう投手陣。接線になっても、競り勝つ勝負への意欲が見られない、打撃陣。

最初はこうした巨人のぼろぼろに叩かれる様が、見世物のようで絵にすることも出来たが、最近は、こうした敗北の姿が、哀れにさえ思えて来る。

苦虫を潰したような、堀内監督の表情に、最近では,同情さえ感ずる。彼の采配責任だけではない、深刻な問題が、巨人の低迷に埋め込まれているようである。



こうした巨人の低迷に勢いを付けているのが、阪神の快進撃であろう。

阪神は、ここ9カード連続の勝ち越しを決めており、連敗をしないチームとして文句無しの首位独走と言えよう。

此れだけの抜け出しを許している原因として、巨人の弱体化があることは此れまでに述べてきたが、このまま、巨人の回復が見られない場合は、中日との戦いで、熱い戦いを見せる事はあるとしても、3位以下のチームと、あまりにも其の差が広がることで、セリーグ自体の勝負の面白みを殺いでしまうことも事実であろう。



やはり、ペナンとレースを面白くするためには、もっと、阪神、中日を苦しめるチームが登場しないと、あまりにも一方的過ぎる。「2強、4弱」の姿になってしまうと、阪神、中日のファンには都合が良いかもしれないが、他のチームのファンにとっては、極めてつまらない野球となる。テレビの視聴率が、低下するのもやむをえない事となる。



こんな展開にならないためには、今巨人の奮闘と、復活が必要となっている。



声を大にして、後半戦、最後のラストスパートを、今からかけてもらうよう"活!"を入れたいと思います。

中日は、現在引き分けを挟んで、9連勝だが、阪神も、連敗しないので、なかなか首位との差が縮まらない。追いかけても、追いかけても、届かない現在のゲーム展開には、落合監督も、いささか苦虫を噛んでいることと思う。直接対決で、中日が連勝すれば、一気に差は縮まるが、それも現在の状態を考えればありえない予想である。



そう考えてくると、中日にとっても、巨人の復活が、是非首位奪還のストーリーとして欠かせない要因であるといえよう。