明徳義塾の大会出場辞退は当然。

報道によると、8月4日、大会2日前に高知県からの出場高校明徳義塾が急遽、出場自体を大会本部に申し出た。開催の二日前に突然の出場辞退を決めるには、それなりの背景あった。

この申し入れを受け、大会規定により高知大会準優勝校の高知高校に出場を打診し、内諾をえた。

しかし、そもそも何事が起こって、このような直前の出場中止なのか?選手にとっては、寝耳に水の事件であった。

ここまで、1年間、朝から晩まで、野球漬けで、甲子園に行く事を目標にここまで努力して、実際に野球には勝ったのに、出場を辞退することは合点がならないことだろう。・・・選手達は、あまりの悔しさに皆涙したという。しかし、彼らの努力は、一部の部員達の非難されるべき行為により、其の責任を取らされる形となった。ある意味では、連帯責任の考え方と言えよう。



この学校側の措置は、2つの事件発覚によって決定された。

一つは、1年生部員に対する暴行事件。この事件に関わったのは、2・3年の先輩部員によるものであった。そして、このうち3人は、甲子園にてベンチ入りする18人の枠の中に居た。

この問題は、いじめを受けた1年生家族からの告発から発覚した。



もう一つの事件は、1・2年生11人による、喫煙行為。野球部寮内で起こった事件であり、このことを匿名の情報提供者から知らされる事により、隠された事実が明らかになった。



この2つの事件が大会直前に発覚し、学校側は、出場を辞退することを決めた。

監督を初めとして、野球部の運営を担当していた人達は、選手の事を考えると、何とか大会に留まれるよう色々考えたことだと思う。しかし出場の辞退は止むを得ない決定であったと思うし、ある意味では、必要な決定であったと思う。

高校球児としてあるまじき行為があれば、其の制裁を甘んじて受ける必要があるだろう。プロ野球と異なる面白さは、技術的には甘い面が多々あるとしても、純情と、一生懸命の努力があることと思う。其の”売り”である、純情さが、一部の部員の行為により、吹き飛んでしまい、甲子園の夢までも奪い去ってしまう。



此れだけの厳しい措置があってこそ、高校野球のレベルが保たれていると言えよう。

今回の厳しい措置に対して、賛否両論分かれると思うが、私は、今回の措置は、正しいと思う。高校生として最低限守られるべきルールを守ってこそ、代表たりえるわけで、若し、この原則を破れば、当然、出場資格はなくなると考えるべきものである。



この大会での、高知高校の活躍を、祈りたいと思います。(出られなかった、明徳義塾の分まで・・・