民主党の新代表・前原誠司氏に期待するもの。

17日、民主党の新しい代表が、前原氏に決まった。党の議員総会で投票され、96票対94票の僅差で、若い前原氏が選出された。無効票が2とされているので、若し2票が菅氏に入れられていたら、同数になっていたかもしれない。前原氏は、菅氏よりも15歳若い、43歳であり、まだまだ此れからが期待できる年齢であり、彼が代表に選ばれることにより、民主党が若いリーダーに牽引される政党へ変身する条件が出来た。



大いに、今後の党改革を期待したいが、一方では、彼の政治姿勢が気になる部分も存在する。憲法9条については、改憲論者として数えられているし、労働組合との連携が、冷え切る事も考えられる。確かに新しいタイプの代表では在ろうが、何処まで現在の民主党を建て直せるのか?未知数である。

此れからの、新代表の行動力と、古い体質の改善策に期待し、自民党に代わる政権担当政党として、前に進めて欲しいと思う。大事な事は、自民党に変わる、次の責任政党を築き上げることであり、日本における政権交代機能を確立して国民の前に自民党の次に任せられる政党集団を形成することだと思う。



今回の選挙で、民主党は、後少しの所で、小泉政権を追い詰めることが出来ず、逆に後退を余儀なくされてしまった。確かにこれは痛い。

しかし、気落ちしている暇はないのであって、次に攻め込んでゆく仕事に着手しなければならない。この意味では、選挙後に早々と、民主党の新代表が選出され、新しい1歩を踏み出したことは懸命であると思う。



党の若い活力を前面に立てることは、歓迎したい。しかし、党という大きな船が、誤った方向へ向けられないためのチェック機能も必要である。ベテラン議員の知恵を聞き入れて、日本の未来を任せられる頼もしい政党へと成長することを期待したい。今回、前原氏の選出により、民主党は、岡田体制から、叉一つ新しい装いに変わる。きっと、国会内では、過半数を制する小泉政権との厳しい議会運営が待っている。他の野党と連携して、有効で、粘り強い議会内での論戦を期待し、数の上での劣勢を跳ね返す戦いを繰り広げて欲しい。