欧州選手権でのスルツカヤV7の底力に拍手

19日、フランスリヨンで行われた、欧州選手権(フィギュア)で、女子ではスルツカヤ選手がオーバーターンのミスを克服してV7を飾った。・・・歴代で7度めの優勝は、彼女が最初になる。文字通り、歴史に残る滑りを披露した事になる。

此れまで、6回の優勝を遺した選手は、ソニア・ヘニーノルウェー)、カタリナ・ビット(ドイツ)の二人だけであったが、今回、スルツカヤは、二人の記録を抜いた。

当日の試合では、コンビネーションジャンプで、一度は失敗をしたが、直後に再びコンビネーションを決めて得点を挽回すると言う対応が出来た。少しぐらいの失敗は、其のつど修正できる実力を兼ね備えている事で、どんな展開になっても、悔いのない演技が出来る選手である事を証明した。

2位のソコロワとは15点以上の差をつけるダントツの勝利であり、彼女の実力は”本物”であることを示した。

スルツカヤ選手の母親は透析などを受け、難病を抱えている。彼女自身も、過去に家族の介護のために選手生活を中断した事もある。叉、自身も、難病といわれる病に捉われた経験を持つ。・・・しかし、誰よりも家族を思う彼女の願いは、オリンピックで頂点に立つことである。彼女には、それを勝ち取るだけの実力を既に兼ね備えていることを、誰もが認めている。



彼女の躍動する演技が、トリノで見られる。日本選手とどういった争いになるのか?本当に楽しみになってきた。・・・こうした、美の競演を、見れると云うのは大変幸せだ。国を超えて、まさに女の戦いとなる。



このところ、日本のトリノ3選手(荒川、村主、安藤)が脚光を浴びているが、世界の頂点は、マスコミが騒いでいるほど容易いものではない。

スルツカヤの実力に対抗できるだけのものを、果たして日本選手が出せるのか?非常に興味深い。