なにわのひったくりに御用心。

大阪府警の分析によると、過去6年間の大阪でのひったくり犯の傾向は、20歳以上の大人の割合が増えたことだと云う。


大阪では、過去30年、連続全国ワースト"no1"として、ひったくりの発生件数が記録されている。2000年では、発生件数が10973件で犯人逮捕者が1053人に上る。そのうち20歳以下の未成年が7割であった。


ところが、最近のデーターでは、大人の割合が増え、ほぼ4割を超えていると云う。・・・こう成ると、未成年の不良少年だけに責任を追及できなくなってきた。普通の大人が、隠れて引ったくりを重ねていて逮捕される・・・というケースが増えており、兵庫県の無職の29歳男性などは、家族に仕事に行くと偽って毎朝外出し実に1300件の引ったくりを繰り返していたと供述している。これは、ひったくりの常習犯でありプロだと云えよう。こうした連中が複数存在するだけで大阪でのひったくり件数はうなぎのぼりに増える。ましてや、グループで犯罪を重ねるような事に成るとなかなか犯行がばれないし逮捕も難しくなる。


彼らは、何度か犯行を重ねると、最初は罪の意識があっても、せしめる金額やぶんどり品に眼が眩んで段々犯行の手筋も巧妙になり、大胆になる。・・・やがては、ひったくりの常習犯として捕まるまで犯行を繰り返すこととなってしまう。


こうした犯罪者の肖像の中で、例えば元市バスの運転手の場合、配置転換などで給料が減った分を、犯罪により取り戻そうとしたと供述しているという。犯行件数は30件に及び、引ったくりにより手に入れたお金を貯蓄に回したということで、いかに普通の成人が犯罪者に成り変ってしまい易い時世なのかを浮き彫りにしている。


大衆の心が、(給料が上がらないという現実の中で)簡単に設けられる”うまい話”に乗りやすい心境に荒んでいるのではないか?とも心配されるが、何時になれば、なにわの町は、安全な明るい町になるのか?


特に、お年寄りや、婦女子など弱い抵抗できない層に犯行が集中しやすいことなど心配な点が在る。人通りが少ない、夜の遅くに一人で夜道を歩いているとこうした犯行が行われる可能性が高まる。・・・人を見れば、危険な予防策を講じなければならないという現実は実に味気ない。大多数の人たちは善良な市民であるはずなのだが、一部の犯罪者のために現実的にはいろんな予防策を講じなければならないようになる。


くれぐれも、ひったくりの犯罪を起こさせやすい隙を見せないよう注意をして頂きたい。


大阪を、もう一度明るい犯罪の無い町に蘇らせたいとおもいます。