パチンコ依存症問題と解決法は・・・?

全国で15000件が加入するパチンコ店の組合、「全日本遊技事業協同組合連合会」=全日遊連が約1億円を出資して相談窓口を開設することとなった。おこなわれる事業内容は無料電話サービスによる相談窓口開設と、専門知識を持った相談員のアドバイスフォロー実施、依存症の回復プログラム作成、相談員の新規育成などを行うとしている。

4月には、「リカバリーサポート・ネットワーク」が相談機関として正式に発足してパチンコ依存の状態にあえぐ人たちの救済活動が始まるとしているが、はたして、この効果は得られるのか?

パチンコが社会的なギャンブル依存問題として課題になっていることは事実だろう。

庶民の娯楽としてどこにでも立ち並んでいるパチンコをめぐる問題は昔から存在している。多数の人たちは、一度はこうした娯楽場に足を運ぶこともあるだろう。気軽な気持ちで遊戯したのに思わぬ小遣いを得られた喜びから深入りしてしまうケースはどこにでも聞かれるものだ。

パチンコの魔力は、一度や二度は儲けさせてくれるところにある。お客を引き寄せておいて、最後はしっかり儲けを絞り採る・・・これが、パチンコ業者の腕の見せ所である。

全日遊連が入店者を対象に調査したところによると、アンケートした本人が、自分をパチンコ依存症だと思っている人が、約3割に上っているという。

問題は、こうした依存症の領域にいる人たちが、いったん”切れてしまう”ともう破滅への方向へ進む以外ないという悲しい現実である。

自らの生活が、どっぷりパチンコに浸かっている間はまだ楽しんでもおられるかもしれないが、いったんやりくりできなくなって経済的な破綻がやってきたり、家族・友人・親族等との関係が崩れてしまうと人間的な関係自体が破壊されてしまうことになる。当然、そこでは弱い者への暴力やしわ寄せも発生しやすくなる。



こうしたパチンコによる悪影響が社会問題として増大しないためには、依存症に陥った人々を救済するための組織も当然必要だと思う。



しかし、パチンコ依存からの救済は、パチンコそのものからの離脱を必要とする。依存症に陥った人が再び楽しんでパチンコをやり続けることは考えられない。

パチンコから足を洗って、新しい人生をやり直すことが必要となる。

依存症の人たちは、自分が持っているお金をすべてつぎ込んで勝負してしまう。また、一日のうち何時間でもパチンコに浸り続ける。・・・いわゆる自制心が働かなくなる病気だといえよう。当然、湯水のごとくお金が有り余っているわけでもないから、どんどん損金が増え、自分の身近な人からお金を集めてつぎ込んでゆくわけである。

全国で、いったいどのくらいのパチンコ依存症患者がいるのか?皆目見当がつかないが、何百万人入るだろう。この人たちは、何時でも社会的な破滅に移行可能な”要注意依存症患者”といえよう。しかも、その後に控えている、依存症の準構成員がまた何百万人控えていると思われる。



承知のように、パチンコは日本では大衆娯楽に成長しているため、何千万人もの人たちが大なり小なりパチンコをしている。多数の人は、それを娯楽として楽しんでいる訳だが、深入りして依存症になってしまう人たちが後を絶たない。



やはり、こうしたパチンコ依存症の相談窓口はもっと多角的に窓口を広げる必要があると思う。

社会的な問題として無視出来ないから相談窓口を開くのではなく、気軽に相談し早いうちに依存症からの離脱が可能なシステムを構築していただきたいと思う。

近年、若い女性や子育て中の母親が、パチンコ依存症となり、子供を駐車場に放置して死亡事故を起こす事件などが報道されている。こうした事例を聞くにつけ、いったん依存症に陥ると、本人では自制する事が出来なくなり、それを相談する相手もいない場合には深刻な問題になる。



依存症の解決には、身近な家族友人の協力も不可欠であるが、専門的なサポーターによる適切なアドバイスも重要なポイントとなる。



今回設立される相談センターが、地に足ついたしっかりした相談センターとして全国に増設されてゆくきっかけとなることを希望したい。



また、国自治体などの公的な機関との協力連携もぜひ確立して頂きたいと思います。

以前、私も一度は”パチンコ依存症”的症状を経験したことがあります。

そこから脱出するには時間も罹りました。

家族等の協力もありましたが、基本的には自分自身がパチンコから脱出する気持ちが大切です。負けているお金を取り戻そうとしている限り、いくらでも負けるものです。取り戻そうという気持ちがまた深入りしてしまうという蟻地獄になります。



今では、あの騒音とタバコの煙がある限り、パチンコホールに入ろうとも思いませんが、大切な家族をパチンコの依存症患者にさせないためにも専門カウンセラーの活動は必要だと思います。