WBC(国・地域別対抗戦)の2次予選で勝ち抜けるのか?

1次予選をアメリカが苦しんで通過した。カナダに苦敗したものの、南アフリカ戦では、自慢の強力打線が爆発して17対ゼロで大勝した。投手陣もクレメンスが4回を1安打に押さえて、南アフリカが付け込む余地を与えなかった。ここに来て、アメリカの本領発揮、底力を発揮と言うところか?

今回の世界戦は、1発勝負の戦いでもある。幾ら実力が申し分ないメンバーであろうと、戦いは短期勝負なのだ。其の時其の時の試合展開で、遺憾なくチームの実力が出せて点が取れ、しかも相手に得点を与えず競り勝つことが出来ないと優勝は出来ない。



例えば、高校野球の夏の大会が良い例である。

すべての試合に勝つには実力だけでなく、強い勝負への勝ち抜く意思と作戦が不可欠であり、監督の指示に答える選手の実行力も必要だ。技術的に優れた選手ほど、高いレベルの試合運びが可能となるし、ここと言うときの集中力により、一気に相手投手を攻略することも可能となる。どんな良い試合をしても、最後に試合に勝たないと、次の試合へ進めない。



今回の2時リーグでは、日本は、まず最初にアメリカと対戦し、次にメキシコ、韓国と対戦することになっている。ここで、すくなくとも2勝1敗の成績を残さないと準決勝へ進めない。・・・と言うことは、アメリカとメキシコという、大リーグの1流選手がひしめいて編成されているチームに対して互角どころか打ち負かす戦いをしてゆかないと勝つことは難しい。この二つのチームのどちらかに勝っておかないと仮に韓国に勝っても、次に進めないから厳しい戦いだ。



王監督も、アメリカに渡って、大リーグとの練習試合に1勝1敗し、今の日本の力が過信出来ないこと、世界の野球チームの底力をいやと言うほど知ったことだろう。

しかし、自信を喪失している暇は無い。日本チームが持つ特性を生かして”走る野球””かき回す野球”をどこまで遣ってゆけるかにかかっているだろう。



一番いけないのは、選手が大リーグプレイヤーのパワー攻撃にあって、萎縮してしまって、本来の力が出せなくならないか?と言う心配である。

つまり、これは、ハートの問題だ。実力以前に、選手が、ここと言う勝負で自分の力以上のことを遣りとおせるかどうか?が問われている。

チームとして、どこまでまとまったのかが肝心だが、それぞれのメンバーが、自分に課せられた仕事をしっかり遣ることが大切だ。

韓国戦で見られたように、バントの失敗や、大振りによる打ちそこねが続くと試合は苦しくなってしまう。

またイチロー選手の奮起も期待される。やはり、彼が先頭打者で出塁してチャンスを作らないと、日本チームが望む試合展開にはなかなかならない。

13日から始まる、2時リーグを楽しみにしてゆきたい。

日本の投手陣がアメリカ打線を最少得点にとどめて、何とか競り勝ってくれないか?と期待する。・・・日本チームが、もしアメリカに勝てた場合は、一気にチームが上昇気流にのって、次のメキシコ戦にも勝利する・・・と言う流れが出来ることも十分想定内である。

今度のWBCの大会は、記念すべき第1回大会である。この大会に優勝することにより、獲得する栄誉は想像を超えるはずである。

打倒、アメリカ。

大リーグのパワーヒッターを尻目に、日本の走るスピード野球に勝利の女神が微笑むよう、大いに期待したい。