スポーツ選手松井の怪我に思う。

ヤンキースの松井が、左手とう骨の骨折で長期休養に入った。まじめにプレーを続けていた松井であるが、不幸にも自分のプレーで骨折を招いてしまった。・・・気の毒だけど誰もそれを代わってあげることは出来ない。

懸命にライト前に飛んできた打球めがけて飛び込んだ松井のプレーは勇気ある判断だが、待っていたのは左手の骨折であった。テレビの映像で見る限り、あのようなかたちで左手が折れてしまうこと事態、驚きである。



鉄人、松井も怪我には勝てない。

あれだけの連続出場記録を打ち立て、彼として遣れる事は遣ってきたと言えよう。



結果として、大きな怪我に繋がってしまったが、この治療に専念する事により、また野球に対する考え方も深まる事を思う。



今年の3月、松井は、WBCの世界国別野球対抗に出場しなかった。彼が出場を辞退する事により、世間からは大きなブーイングを受けた事は事実だ。

しかし、彼は、チームの一員として、トーナメントでベストを尽くすことが必要と考えていた。ヤンキースの中心選手として、まずチームとの契約関係を重視し、そのチームの優勝を最優先に考え参加をしなかった。この松井の選択には異議を挟む事は誰にも出来ない。松井自身の判断により、出場拒否を選択したのだから。

結果として、松井は大きな批判を受けたが、彼の野球に対する誠実な取り組み方には誰もが尊敬の念を持っていることも事実だ。



今回の、苦い経験と、怪我によるブランクを、彼自身の野球に対する思いをより深めるための休息期間として大いに活用して欲しいと思う。それがプラス思考というものだ。

野球にもハートが欠かせない。

俺はこう遣りたい、という固い意思が必要だ。

単にお金のためではなく、また権力の為でもない。

他ならぬ自分自身の信じる道のために、今後は自分の道を進むべきだ。

この怪我をしなければ、君はこの傷の痛みを知る事もなかったろう。

悔しさと、骨折した手の傷を味わいながら、君は今まで知ることがなかった人間というものの弱さを知る事が出来た。今まで、ずっと前に進むことしか知らなかった君が、今回数ヶ月の休養を余儀なくされることにより、きっと新しい事に気が付く筈である。

からだが動かなくとも、人の心は磨けるものだ、今回君がであったものは、今まで君が知らなかった人間のハートである。

お金や、権力や地位に関わりなく、自分が信じることに賭けてゆく人間の意思のことである。

松井よ、大きくなれ、大きなハートを見つけ出して、再び大リーグの選手として走り出す日を心待ちにしている!