ディープインパクトは何処まで強いのか?

第47回の宝塚記念は、圧倒的なディープの人気通りに、2着のナリタセンチュリーに4馬身差を付けて武豊騎乗の8番ディープインパクトが勝ちました。

終わってしまえば”やっぱり強かった”と見る者を唸らせる豪快な勝ち方です。絵に描いたような、武騎手の3コーナーからの追い上げで後方に位置していた同馬があっという間に先頭に近づいてゆくさまをテレビで見せられ、びっくりしてしまいます。・・・直線では、まだ先頭の逃げ馬と名可也な差があったんですが、どんどんエンジンがかかって、珍しく武騎手の鞭も複数唸る中、残り200Mからの突き抜けた強さはさすがと言うものでした。




私は、と言えば、今回もディープ人気に背を向けてオッズの数字に頭を悩ましつつ9番のカンパニーからの馬券をネットで購入しました。

・・・幾ら強い馬でも、何時かは「どじ」を踏む可能性があるはず?と言う信念に似た思いを託してレースを見ました。確かに、こう言う1頭がダントツに人気するレースでは2番から4番人気の馬を連番で勝っても可也な配当がつくのです。

今日のレースでも、ディープの強さは、スタートがどうであれ勝負どころで騎手がゴーサインを出すと、俄然他の馬とは桁違いのダッシュをする事が出来る脚力を持ちあわしていることを遺憾なく証明しました。

・・・普通なら、こうしたレースがたまに出来たとしても、毎回必ずこうしたレースが出来る馬はいない。余程の力がある1流馬でも、失敗したりダッシュが不発に終わる事が多いのです。・・・それは、つまり潜在能力としてどんぐりの背比べの力関係があるから予想する面白さがある。どの馬が本当に勝つのか?走らせて見ないと判らない訳です。



ところが、ディープだけはちょっと違う。

今まで(今日の宝塚記念を入れて)11回走って、実に10回勝っている。しかもG1レースがその内6レース。これはたまげてしまう。

唯一負けたのは、昨年の有馬記念の時に、ルメール騎手が手綱を取るハーツクライに負けただけ。今年の春の天皇賞はレコード時計で爆走しているし、今回の勝利で今度は欧州G1凱旋門賞への参戦が噂されている。



まだまだ、これからもどれだけ勝ち上がるのか?わくわくしてくるような力を秘めた馬だ。おそらく、この馬は、日本競馬史上最高のランクに位置する馬となるのではないか?今週に行なわれるフランスでのレースが楽しみとなった。

フランスでの大レースで、期待通り武とディープのコンビが優勝するようなことになれば、之は日本競馬史上最大の栄誉となる。・・・もう、ここまで勝ちあがってきたならば、私もディープを応援する事にしようと思う。

日本ではもはや敵無しとなったからには、海外での強敵を相手に、欧州での見知らぬ競馬場でも実力が本物であることを見せ付けて欲しいと思う。



果たして、無事にディープの状態を管理し、フランスのレースへ繋げて行けるのかどうか?之はまだまだ判らない。競走馬の4本足は、微妙な弱さも持ちあわしており、体重440キロあまりの重量を常にしっかり踏み絞めておかないと骨折などを起こす危険もある。



とにかく、この馬に11回反発して負け続けた他の馬の想いをしっかり受け、欧州でのレースに臨んで欲しいと思います。唯一この馬に勝ったハーツクライにしても、今後ディープと対戦して果たして勝つことが出来るのかどうか?之は遣って見なければ判りませんが?相当難しいと思います。



現在の逞しさと元気さを維持して、秋の大レースに望めたなら、必ず結果は微笑むと思います。世界にはばたくディープインパクト武豊、応援してるよ!