不名誉な最後の暴行を如何理解するか?・・・ジダンの頭突き。

フランスのジダンと言えば、単なるフランスサッカーの名選手と言うよりも”国の英雄”にも当たるサーカーの巨人である。・・・ところが、今回のドイツW杯で、フランス人が狂喜するような進撃を遂げた決勝戦で、事もあろうにイタリア選手への”頭突き”を遣ってしまった。この行為で彼はレッドカードを食らった。



最後の最後の試合で、あのような暴行をしてしまうことにより、ジダンの神話は崩れようとしている。

フランス大衆紙ビルトでは、「気が狂ったか」との見出しで、「残忍な頭突きとレッドカードは今後ずっと彼の偉大な経歴に暗い影を落とすだろう。」と報じている。

スポーツ紙レキップは、1面に掲げた社説で「敗戦はそれほど受け入れがたい事ではない。むしろ困難なのは、世界中の何千万人もの子供達に、どうしてあんな頭突きをしたのか説明する事だ」

フランスのサーカーファンは今やジダンの行為を理解する事が出来ないわけである。あれほどの名誉と実力を備えた選手が、大事な試合・しかも公衆の見ている前で暴行をする事に未だに唖然としている。



我々が驚くことは、ジダンが最優秀選手に選出されたことにもある。・・・之は選出方法が、当日の試合終了までがタイムリミットになっており、それまでに既に投票を済ませている記者達が多かったことが判っている。つまり、決勝戦の結果が考慮されることなく投票が済まされていたことが挙げられる。之は、果たして相応しい投票のやり方なのか?

勝戦を済ませてから、投票をするべきであると幾ら行って見ても、之はしようがない。まさかこんな落ちがつく事を誰も予想していないのが事実であろう。



ジダンの行為は、誰もが予想しなかった行為であるが、それを許すことは出来ない。こうした暴行がスポーツにとってはマイナス要素である事は疑い得ない。この行為に関する限りは、彼はどんな制裁も甘んじて受けなければならない。また、この行為を誘発したイタリアのマテラッツィが一体ジダンに何を云ったのか?之はやがて明らかになると思われるが、もし人種差別的な暴言であり、疑われているような家族に対する侮辱であるなら、こうした発言についても厳しい制裁・注意が必要だと思う。



残り時間、後僅かの場面でああした行為に走ったフランスの英雄に対して、様々な世界のサッカーファンからの発言がされている。人それぞれ、如何評価しようと自由である。しかし、卑しくもスポーツマンであるならば、どんな事を口で言われようと暴行を働くことは負けなのだ。

幾ら悔しくても、暴力により反撃するのではなく、スポーツの中で返してゆくことが求められている。・・・之は、誰もが認める真実だと思う。



おそらく、どんな熱心なサッカーファンよりも、本当に悔しさを味わっているのはジダン本人でしょう。最後の最後の詰めで、彼は反則を犯し、退場を食らった。之はサッカー人生をずっと歩んできたジダン本人が一番悔やんでも悔やまれない結末であろう。



ジダンの最後の行為を、如何評価するのか?之は子供達にもしっかり考えてもらいたい生きた題材です。