セリーグの優勝争いについて。

no-mu2008-10-05

9月末の時点では、押せ押せムードの巨人が優勢に思えたセリーグで、10月になって陰りが見え出している。
13連勝を走り抜けてきて、ここにきて選手に疲れが見えているようにも見える。ペナントだけではなく、クライマックスで勝ち抜くには、最後の決戦で最高のパフォーマンスが出来るのかどうか?問われているのです。・・・ここにきて巨人の勢いが止まり、阪神も勝ちきれるものがない以上、クライマックスでは中日も含めたどのチームがセリーグを勝ち抜くのか?予断を許さない状況だと言えよう。

阪神か巨人のどちらかがペナントをとっても、クライマックスシーンで勝利する保証はどこにもない。むしろ、昨年の経験から言えば、その時期絶好調のチーム体制を整備できたチームこそがセリーグの代表になることは明らかです。
昨年中日は、阪神巨人という当面の敵を、クライマックスシーンでこてんパーに打倒する最高のチーム状態を作ったから、あのように連勝の勢いで日本シリーズに臨めた。その結果、日本1の座につけたのです。

今年は、中日はペナントレースでもたつき、特に阪神戦で大負けをした。いつもなら悪くても五分五分の成績に持っていけるはずのチームが、大事なゲームでボロボロ負け続けた。
阪神との対戦で大負けをしたことが、やはり一番のペナント3位に留まった原因であると言えよう。
では何故、いつものように阪神と五分あるいは勝ち越す戦いが出来なかったのか?
一つには、今まで相性が良いと思われていた投手陣が今年は阪神打線に的を絞られて打ち込まれていたことがあげられる。中田にしても、いつもの力で投げられたら、そうそう打たれるはずはないのに大事な場面で滅多打ちにされてつぶされた。川上は、途中から調子を落とし満足にローテーションを守れなかったし、若手のピッチャーにしても勝利に貢献するだけの活躍をした形跡があまり見られなかった。・・・頑張ったと言えば、43歳の山本昌が10勝以上を挙げて検討したこと以外、抑えの岩瀬も今一つピリッとしなかった。(彼の場合は、オリンピックでの苦い体験がどう考えても悪影響しているように思える。10年連続50試合登板の新記録は敬服に値するとしても、大事な試合で打ち込まれる場面が多すぎるように思える。この意味では往年の抑えとしての力はピークを過ぎてしまったのかもしれない)

どちらにしても中日は現在7連勝、まだペナントレースは数試合を残している。興味を持つのは、果たしてこの勢いがどこまで続けられるのか?クライマックスシーンで、巨人と対戦する3連戦の際に勝ち越すだけの戦力と作戦を継続していけるのか?大いに興味がある。
逆に巨人の方は、ペナントでの優勝というものにあまりこだわる必要性はないと思う。むしろ、チームの状態をクライマックスで最高のパフォーマンスが出来るようにいかに調整しながら残り試合を戦えるのか?が一番肝心なテーマだと思う。今日5日の東京ドームの中日戦は、ペナントレースとしては落とせない大事な試合になることは間違いないが、一方ではクライマックスシーンでの2位3位の決定戦を戦う上での前哨戦と位置づけることが出来る。18日からの第1ステージで100%の力が出せる戦いをすることが欠かせない大切な戦略であることを踏まえて今日の試合をどう戦いか?ここに戦いの視点をしっかり置いているかどうか?ここが問われてくるのです。

こうした意味で、今日の巨人中日戦を興味深く見ていきたい。仮に、巨人が負けたとしても、良い負け方であれば、クライマックスの第1ステージにて勝ち抜く希望が開けてくる。

今の時点での予想としては、中日の勢いが素晴らしいこと、選手一人ひとりの良い点が十分発揮されていることと、このチームは今期こうした絶好調の状態になかなか乗りきれなかったことから、この好調がひょっとすれば最後まで続く可能性を感じる。

もし、今日の試合にも中日が勝ち、このまま18日第1ステージにむかえば、あるいは巨人戦に勝ってしまう可能性が開けてくる。こうなれば、阪神戦でもこの好調がそのまま持続される確率も高まり、昨年に続いてクライマックス戦でのセリーグ代表権を取得してしまうこととなる。・・・まっ、ここまで事がうまく運ぶかどうか?私も自信がありませんが、1中日ファンとしては、十分期待が膨らむ試合展開になってきたように思う。

巨人も、阪神も、このまま黙って3位のチームにペナントの優勝をさらわれる事態を避けるべく、最高の試合が繰り広げられるようチーム状態を持ち直し、最高の試合がなされるよう頑張っていただきたい。
手に汗を握る熱戦がなされれば、どちらのチームファンもみな大喜びで選手に大喝さいを送ります!