8年前の9/11事件を考える。

2001年、9月11日世界に衝撃のニュースが走った。

米国の複数の攻撃対象に狙いを定めた飛行機によるテロが実行されたからだ。
当初何が起こったのか?その真相は誰にも理解できなかったが、時間の経過とともに事の次第が判明してきた。
ニュウヨークの貿易センタービルが攻撃され倒壊し、ペンタゴンも炎上した。ホワイトハウスも攻撃の対象とされた節があるが未遂に終わった。
一連の攻撃で、19人のテロリストを含んだ2993人が亡くなり、まだ遺体確認が出来ていない不明者が23名いるとされている。

テロ攻撃としては、これだけの被害を一度に引き起こした事件は他に例がなく、「同時多発テロ」として人々に深く記憶される事件となった。

・・・あれから8年が経過し、米国による報復攻撃としてのイラクアフガニスタン等への軍事介入もまだ継続されて終わる気配を見せていない。

日本政府は、米国軍による軍事介入を正当と評価し、物資や人的支援はもちろん陸海空の自衛隊派遣まで実施して米国との同盟関係を内外に示した。
イギリスやスペインなどの国々も同じく軍隊を派遣したが、戦いの硬直状態から撤退をする国々も増えてきた。

日本は、民主党政権になって果たしてどういうスタンスを取るのか?注目をされているが、自民党政権がとったような米国追随の方針は変更されると予想されている。

オバマ政権は、ブッシュ時代の好戦的な姿勢を転換して、核兵器を削減し、いつの日か廃絶する必要性を掲げているという。米国の大統領自らこうした核廃絶の意思を表明したことに対して、世界の平和を希求するグループからは一斉に賞賛の声が上がっている。
しかし、現実はそう簡単に核兵器廃絶の近道を走ってはいないと思う。
現実に、米国はアフガニスタンへの軍事力増派を検討しており、イラクの撤退がアフガニスタンへの軍事増強という形で「軍の横流し」になっていることを思えば、オバマがスピーチする平和政策と現実の米国の戦略とはかなりの誤差があることを指摘しなければならない。

米国人か実感している恐怖は、「二度と9・11を起こさせないように報復をする」という政治意識に取り込まれてしまうことになるが、そうした軍事政策では問題は解決しないことを憂う人達も一方では存在する。
こうした、非暴力による問題の解決を模索する立場とオバマを支持する人々が、今後の米国の進むべき外交政策を新しく生み出すうねりとなることを願う。世界へ向けて軍事力によらない国際問題の解決方法が現実的提案として具体化されることを期待し、日本の民主党政権がこれと連携していく新しい国際関係が生み出されていけば、平和へ向けた諸国家の国際協力は一気に進展する可能性がある。

こうした展望を、「夢物語」として批判することは容易だ。

でも、誰かがこうした平和へ向けた道筋を指し示さなければ、いつまでたっても人類は争いごとから脱皮できないのではないか?と思う。

野蛮な軍事力を前提とするバランスではなく、核兵器を含む危険な大量殺りく兵器を失くしていく展望を私たちは知恵により作り出す必要がある。

あの貿易センター崩壊の映像は、軍事力というものによって世界がバランスを生み平和を継続することが出来はしないことを如実に物語っているように思う。アルカイダのような、軍事的抵抗組織(それをテロリストと予防が呼ぶまいが)はどんな米軍の軍事作戦を突き詰めてもなくなりはせず、むしろ加速することを実際の歴史から学ぶべきだと考える。
争いの根源である差別と貧困の原因を突き止め、全ての人々が胸を張って堂々と生きていける社会を作ることが戦争をなくしテロをなくす最短の近道であることを確認したい。

今週水曜日16日には、鳩山民主党政権が発足するが、この政権にはぜひとも従来の政治のしがらみを断ち切る一歩を踏み出して頂きたいと思う。失敗することを恐れず一つ一つマニュフェストに掲げる政策を実行していくことが賢明だ。今まで光が当たらなかった社会的弱者を守るセーフティーネット構築もしてほしいし、やれることは多々ある。


1匹のアゲハ蝶が静かに朝顔に泊っておりました。・・・一晩、きっとここを寝床にしていたようです。


こちらは、我が家のベランダ住人バッタ君、相変わらず食欲旺盛ですが、カマキリさんも同居しているので、要注意ですぞ。