今日は敬老の日ですね。

連休なので、ゆっくり出来ます。
普通なら忙しい週の始まりですが、今日が何故か敬老の日となり明日が国民の休日次の日が秋分の日となる。

ケアマネジャーという仕事の場合、こうした連休は月ごとの仕事サイクルが一気に乱れてしまい休み明けにじたばたする羽目となる。

そこで私の場合、カレンダーに予め稼働日数の残り日を逆算した日数を記載している。こうしておけばあと何日の間にやりくりする仕事が見えてくるわけです。
月トータルでの仕事が課せられている場合、お正月や5月のゴールデンウィーク・9月のこうした連休があると特に注意が必要となり、事前の早め早めの仕事を進めていないと月末に大変なことになります。

私達の仕事の場合、こうして余裕をもった毎日の業務日程を組んでいても、新規の支援希望のアポイントが入れば、当然その案件を優先して対応する必要があり、いずれにしてもぎりぎりの業務日程は避ける事が賢明です。
さてさて、休み明けの仕事のことなどは横において、今日は総務省の人口推計から話題を拾ってみたい。
発表によると、65歳以上の高齢者人口は、2898万人だそうだ。総人口の22・7%になるという。(これは今までの統計で最高の数値)

次に、女性高齢者が占める割合ですが、1659万人で(女性人口の25・4%を占める)男性高齢者の方は1239万人。(これは男性人口の2割を占めると言う)
また、高齢者が一人でもいる世帯数は1821万世帯。
次に平均支出指数では、世帯主が65歳以上・無職とした場合、1ヶ月間の費用は20万6千円となるらしい。
ところが可処分所得となると16万4千円となり、4万2千人足りなくなる。・・・不足分の比較としては、2000年のデータでは約2万円だったので家計の赤字が倍に膨れていることが示されている。まさしく「生活は苦しくなっている」ということがデータの中で明らかにされている。
話は飛ぶかもしれないが、今度の選挙で民主党が圧勝した経済的な背景には、こうした高齢の世帯が抱える経済的不満・不安が端的に投票行動として結び付いたのではないか?と推測できる。
また以下のような指摘もされている。
それは、こうした高齢者を抱える世帯の赤字増大は、税金や保険料が増大したことと関係しているという。
(2000年に17000円だったが、08年には2万4000円に増えた)その他生活必需品等で生活費が高騰した。
こうした現状を考える時、新しい政権が何とか制度的な改善を実行して社会的な高齢者の負担軽減措置を進めて頂くことに期待したい。
持てる一部の人たちだけが安心して暮らせるのではなく、誰もが日本の社会に暮らし続けて高齢になっても安心して暮らせる仕組みを作り上げるべきだと考える。

最近、ベーシックインカム(B.I)の論議が聞かれるようになったが、こうした制度の在り方をめぐる論戦は、もっと国民の中で浸透してもよい。まだ一部の専門家たちの間でしか論議されていないが、セーフティーネットの在り方を考える時、こうした今までの社会福祉の考え方を問い直すような発想が論議されても良いのでは?と考える。
(B・Iについては、日本新党の田中さんが盛んに今後の日本が取るべき政策として提案しているが、実はヨーロッパでこの政策に関する議論が進んでいるとのこと。今後、もっと分かりやすい形で政策提案を進めて頂きたいと思う。・・・この方法が、果たして次の社会福祉や税制改革の柱となり得るのかどうか?我々ももっと勉強する必要がある。現在のセーフティーネットはあまりにも抜け穴が多く、一つ転げ落ちて失業すると思わぬ路上生活が待っているかもしれないから)

高齢者の生活のことに話をもどすが、60代70代はまだまだ働ける年齢だ。もちろん個人の意向により選択していくことになるが、こうしたシルバー労働力をうまく社会に還元する方策こそこれからの高齢化問題の根本政策として道筋がしっかり作られる必要がある。

自分が福祉の領域で仕事をしているからではあるが、働くことが出来る人達が、各々の仕事の仕方スタイルを自由に決定し、目的に応じた多様な仕事の仕方が出来る社会づくりが必要であり、このためのNPO組織が果たしていく可能性は今以上に広がるだろうと予測する。
もともと、介護の政界は利益の獲得を優先する営利事業とは質を異にしている。現在の民間介護事業は営利事業が中心となっているが、これからは事業体の理念や目的が多様化した自由な事業体が地域で発展する。
この原動力となり得るのがNPO組織による事業体であると思う。

私も、近い将来定年という「ひとくくり」を通り抜ける立場として、今後の生き方として仕事をどう進めていくのか自問自答している。

そして、願わくば、自分が納得する形での事業目的と仕事スタイルを確立し、思いを一つにする人達と仕事をしてみたいと真剣に考えている。
・・・単なる夢ではなく、現実の事業を進めるには幾多の努力と困難があるだろうが、楽しみつつ自分の理想をつかんでいけたらと思っている。

きっと、私のような気持で今後の働き方を考えている人達は沢山のられることだと思う。その一人一人の個別の思いが、それぞれ小さくとも育てられていくことを心から願う。