冬季五輪の楽しみ方は?

今、スポーツニュースを独占しているのはカナダのバンクーバー五輪です。当初、日本選手の活躍が報道されるもメダルには届かずため息が国民の間に充満しストレスも相当高まっていた。
しかし、男子500mスピード競争で2位と3位に入り、メダル二つがもたらされた。日本選手の努力の結果が出て歓喜する人々の様子が映し出されるにつけ、あまりの喜び様にちょっと戸惑う。
選手の活躍に拍手を送るのは、私とて問題なく同調するが、メダルを取れば歓喜し、取れなければ落胆するという風潮には首をかしげたくなる。
女子モーグルの上村選手が、過去3回6位5位ときて今度は4位。順番に順位を挙げていることは間違いないがどうしても3位までには届かないもどかしさ・・・これには、選手本人の悔しさがよく伝わり、見ているものも上村選手の肩を叩いて慰めたくもなる。
しかし、4位だからと云って落胆する必要はない。
彼女は、自分が持つ能力を現在の可能なレベルで最高の形で演技した。
ただ、それ以上に良い結果を出した選手が、まだ3人上に居たと云うだけの事だと思う。

スポーツは、常に他と競い居ながら競技をする。勝つのは一人あるいは1チームであり、どんなに実力があろうと本番で勝てなければ勝者とはなれない。この厳しい勝負の世界がまたしびれるし面白い。
競技の最中は、どの選手も真剣勝負なので余裕などない。気持ちもピーンと張っているから、ちょっとしたミスでも、冷静な気持ちを逸したりもする。しかし、普段の練習を積む中で本番での結果が目標とする結果が得られるよう努力を惜しまない。先天的な才能だけで優勝できるのなら、だれも苦しい練習などしないが、もともと持っている才能を、どこまで伸ばせるのかは普段の訓練以外の何物もない。この意味では、良きコーチに恵まれたり練習環境が整えられる事が、世界の一流選手としてあり続けるための条件となる。

テレビを見ていて思うのは、メダルや結果にこだわる報道にはうんざりすることだ。
そりゃー、出来れば良い結果を期待したいのは事実だが、それだ最大の関心事ではない。
報道関係者には、もっと競技を楽しむ情報を流して頂きたい。
競技結果に対しては、メダルに拘ることなく、選手の健闘をたたえる事が大切なはずでしょ?・・・オリンピック委員会は、メダルの成果を期待しそれが第1義的な関心事だと考えているだろうが、一般ファンは違うんです。それぞれの選手の取り組みと演技に注目し、その真剣な協議に取り組む姿に感動する。

まだしばらくは、バンクーバーのニュースで明け暮れるだろうけど、全ての選手の良い競技と演技を期待したい。別に日本選手の活躍だけが注目されるのではなく、競技そのものの面白さを楽しみたいものだ。

また選手にも一言言いたい。
結果に拘る必要はない。自分の力を十二分に引き出す努力をすれば良い。
結果はおのずと後から付いてくる。結果を気にしすぎる事により、平静心を失い得てして良くない結果を招くもの。
だから、欲しい結果を目的とせず、自分の能力が120%発揮できるよう全力が出せれば良い。
メダルのプレッシャーで押しつぶされる選手たちを見るにつけ、「競技を楽しむ」事の大切さを思います。

私たち夫婦が、先日結婚35年を迎え息子たちに花束を貰いました。
今、食卓の上の大きな花瓶に飾られて賑やかに咲いています。
やっぱり夫婦って、年季が重なる事により味わいが出てくるものですね。

此方は、冬空と雲のスナップです。
いつもこうした写真を撮りたくなります。
同じような写真なんですが、その日その時間でしか撮れないスナップです。