見直す必要はどこにあるのか?

また、悲惨な火災で7人のお年寄りが無くなった。
認知症グループホームでは、夜間が一番危険リスクが高まる。・・・と云うのも、人員基準では幾ら日中の人員を切りつめても入所者の動きが活発化している状態の中では減らせない。そこで、切りつめるのは夜間に睡眠時間となる時間帯にいかに人を少なく管理できるのか?が課題となる。
そこで、たいがいのホームでは夜間帯は一人のスタッフが担当することとなる。
9人の入所者に対して一人のスタッフ。・・・この割合では、もしも何かの原因で緊急に全員を介護する事は到底不可能となる。
今回のケースでも、想定外の火災発生が察知された時点で、すぐに入所者の救出が出来る体制があれば、少なくとも人的被害は避けることが出来た。・・・しかし、一人の夜勤者でしかも火災発見が遅れた場合、入所者を救出する手立ては残されていない。

認知症グループホームでは、スプリンクラーの設置が行政の指導で進められていると聞くが、実際には費用負担の問題で足踏みをしているという。
経営を圧迫するような高価な設備を導入できず、夜間の人件費を安全の為と云う理由で増員することが経営採算を脅かしているという。

こうした現実では、特に火災と云う危険リスクを常に抱えたままの運営が黙認されている。
火災要因を避けるためには、石油ストーブ等の安全性が限りなくゼロに近づける努力がなされねばならない筈なのに、現実には安全対策は後回しにされている。
今回の施設「みらい とんでん」では、石油ストーブが24時間つけたままにされていた。北海道の寒い冬を入所者が過ごすには暖房は欠かせない。しかし、ストーブ使用の安全性はどこまで確認されていたのか?今後施設管理の面で問われるだろう。

グループホームの経営は、人件費を切り詰め施設管理費を抑える事により成り立つ。もし、運営面で赤字が続けば施設の継続は難しくなる。
介護報酬だけではなく、自治体の支援も検討される必要があるが、今後経営者・管理者の当事者能力だけじゃなく、小規模の在宅系施設が定着できる方策を根本的に見直して頂きたい。この制度的な支援がもたらせない限り、現状の制度では今回のような不測の事態は避けようがないのが現実と云えよう。
認知症GHは、要介護者の認知症在宅施策として、最も注目され期待された小規模在宅施設であるが、全国にある施設の運営面で火災対策がまず急がれねばならない。
今のままでは、こうした事故が発生するリスクが無くせていない。
安心して、お年寄りたちが生活できるためには何をしていかねばならないのか?答えを出さねばならない。

繰り返される火災によるグループホームの安全管理問題を、早急に解決すべく対策を急いで欲しい。

まだ冷たい風が幅を利かせていますが、植物たちは確実に春の兆しを告げるかのように生命活動を始めています。

鮮やかな黄色の花弁がカメラに収まりました。

こんなに冷たい温度の中でも、しっかり花を開いています。

人は樹を植える、そして植物は人を護る・・・
大きな緑の葉っぱが生い茂る樹木の下に入ると、何とも言えない安心感と緑の色彩の香が体を包みます。この実感が人間には優しい。