人が結婚し、家族として暮らしていくことの意味を考えて。

2月は、やはり1年の月の中で、一番寒さが堪える月なのでしょうか?

 今年も、関西地方では、2月になって雪が降りました。
何日も残る本格的な積雪にはなりませんが、それでも軒先に積もった雪氷は数日間白く形を残していましたね?
子供だけではなく、珍しい雪景色を楽しんだ方も多かったと思いますが、雪の白さによって、独特の雰囲気を人は雪から感じ取ることが出来ます。

 そうです36年前になりますが、その日も日中何度も雪が舞いささやかに祝いのひと時を共有していた参加者を、あたかも清めているようでした。

夜になると本格的な雪となり、宿泊した滋賀県の山小屋では膝ぐらいまでめり込む積雪となり、日が暮れて宿泊の場所までたどり着く間、雪をかき分けながら山を登ったことを思い出します。

 よりにもよって、こうした寒い2月に結婚式を挙げたのは私達だけではないと思いますが、どちらかというと少数派に属する体験かもしれませんが、私は当時のことを思い出すことが好きです。

私たちの場合、二人はお金もあまり持っておりませんでしたし、親に頼ったりする気持ちもなかったので自分たちの身の丈に合ったやり方で企画し、身近な人たちに声掛けし、ささやかに祝福されて式を挙げました。
そうしたやり方で、儀式を行ったことについて、今でも慎ましく、微笑ましく感じます。
家が主催するわけじゃなく、二人の気持ちを一番大事にしてなおかつお世話になりこれからもお付き合いしていく方々の祝福を得ることで、最も大切にしていかねばならない暖かい関係が結んで行けたんだなあと感じます。

昨年、家人の母親が93歳で他界し、とうとう私たちは4人目の親を見送りました。・・・これからは自分の親ではなく人の親をあたかも自分の親のように、見守っていくこととなります。
大切にしていきたいことは、それぞれの生き方を尊重した心の交流です。

人はそれぞれ、守っていきたいこと、そうなりたいと願うことがあります。
その願いの評価をすることではなく、それぞれの願いを認め合うところから人間としてのつながりが確認していけるような気が今はします。
とりわけ、年を重ねていく中で自分がやれたことや達成感だけではなく、出来なかったことに対する悔いが残ることも多いかと思います。
懐かしむことは悪いことではないのですが、あまり昔のことに拘る必要はないので、なるべくプラス思考で物事を考えていきたいと思う。

対立を強調して、疎外感で相手を責めるのではなく、人と人の隙間を互いの血の流れあう温もりで補い合うような関係こそ、争いごとを止揚する方策なのかもしれませんね。

2月16日を迎えるたびに、新たな思いに明日から目指していくヒントを得たような気になりました。

皆さんは、先日の雪を見て、どんなことを感じられましたか?