こどもの日の午後、自転車で、近隣を散策しました・・・

午前は、ずっと曇り空で、二回に分けた洗濯物が果たして乾くのか?我が家の主婦も心配顔です。
・・・でも、昼食後は日差しが出てきてようやく連休の最後に晴れ間が出ました。
食事の後に本を読んでも、きっと居眠りをするだろうと自分の行動を予測して、思い切って自転車で近くを運動がてらに散歩することにしました。
 以下は道中撮ったスナップを編集して、ちょっとした体験記を記録することにしました。

 近くに流れている川をたどりながら、飛鳥方面に自転車を走らせることにしたのですが、途中畝傍駅付近の踏切で、まず記念の一枚を撮る。

 このjr鉄道は、特に日曜日は列車の本数が少ないのでゆっくりシャッターポイントを探っていてもはねられることはないのです。何枚かとったうちこの写真が一番でした。

 あ、そうそう、今日はFMラジオを聞いてみると「尾崎豊・三昧特集」ということで、ずっと尾崎の曲と歓談が繰り広げられています。
懐かしい曲が、いっぱい耳から入ってきてとても気分がハイになりました。
人がほとんど歩いていない旧街道をどんどん南に進んでいきます。

そうすると、川沿いの細い道に出ます。この道は付近の人達がよく知る散歩道になっているんですが、肩と肩が触れ合うようなわき道を通っていくので、とても気持ちの良い散歩道となっているんです。
結構なお年寄りたちも安心して散歩をしています。自転車で横を通りぬけるときも、驚かせない配慮をして速度を落として、そろりと横を通り抜ける・・・そんなやさしさが必要な道ですが、それがまた奈良らしくて良いですよ。

ちょうど畝傍山を眺められる小高い土手に出たので、畝傍を畑を背景に撮りました。

でも、ふっと下を向いて気が付いたのは、小さな夏の草花が可愛く咲いてる姿が目に入り、すぐに今度はマクロに設定を変えて小さな被写体の撮影に挑戦です。
なかなかうまくピントが合いません。デジタルの場合、マクロに設定するとどうしても色合いが濃い地面や背景にピントが合って、撮りたい被写体にピントが合わず暈けてしまいます。
 どうでしょう?小さな草花の天使たちの姿が感じ取れるでしょうか?カメラマンがへたくそなのでうまく伝えられたかどうか?

ついでに、民家の方が育てておられる白い花(?)が満開に咲いていたので、それを撮らしていただきました。元気に群れになって咲いています。嬉しくなりますね。

 それからのことが、今日のお話のメインになります。
写真には撮れなかったのですが、ふと川べりの曲がってスロープになっている下りの砂利道を見下ろすと、何とおばさんのバイクがひっくり返って、ヘルメットを被ったおばさんが尻餅をついて倒れていたんです!?

思わず、職業上瞬時に事情を判断し、「大丈夫ですか?おばさん、」と声をかけました。
見ず知らずの男(サングラスをかけハンティングハットを被った髭面のおっさんです)きっと普通なら知らんぷりをされたたでしょうが、余程その時は何とかして欲しかったのでしょうか?
「済みませんが、このバイクを起こして貰えますか?」と声がかかりました。
すぐに、そばに駆けつけて、自分の自転車を安全な場所に留め、おばさんのバイクを起こしてこれまた安全な平らな場所に止めました。どうやらバイクに大きな損傷はないようです。
それからすぐにおばさんの近くに行き、
「どこが痛みますか?自分で立てるようですか?」と問うと、
「はい、何とか。済みませんが起こしていただけますか?と」と言われる。ちょっと小太りの女性なので、私一人で持ちあがるかどうか?不安もありましたが、もう後ろに引き下がることは出来ないので、彼女の後ろに回り、後ろから両腕の下に手を入れてゆっくりと抱え上げました。・・・もし、骨折等があるといけないので、
「痛みはないですか?自分で運転して家まで帰れますか?」と確認すると、
「はい、何とか行けると思います。有難うございます。」
「それはそうと、どちらさんですか?」と私を見てお礼を言おうとされる。・・・それを制して、
「私のことは良いんです。もし運転無理でしたら、家まで私がバイクを押して行きましょうか?」と声掛けをすると、
「大丈夫です。何とか行けると思います。」と答えられる。
それを聞いて一安心し、
「バイクのエンジンがかかるかどうか、やってみましょうか」と話をそちらに向けてエンジンを何度かかけてみる。1回、2回、3回とやってみるも、なかな上手くかかからない。
「やっぱりだめですかね、このバイク・・・」と心配されているので、
「いや、もう少し待って、もう一度かけてみましょう。きっとかかるようになりますから」と気持ちを前に持っていただき、今度は私がバイクの始動を繰り返してみる。しかし、普段あまり乗っていないせいか、やはりかかりません。(因みに、私も自動2輪の運転資格は持っていてむかしは250ccのバイクを乗っていたことがあります)ここで諦めず、
「もう一度、ご自身でやってみて下さいますか?」と声掛けし、
何度か再チャレンジされると、「プルルルン、ルン!と音がしてついにエンジンがかかりだしました。
私の顔も、おばさんの顔も笑顔になり、
「良かったですね、これで乗って行けますよ、しかし、ゆっくりと安全運転で走って下さいよ。」
と私が送り出そうとすると、
「済みません、有難うございます。・・・ところで、」
とまた私の顔を見て、先ほどと同じ口調になって
「どちら様でございますか?」と問いかけられる。
(きっと、余程お礼を言わねば、との思いがあったんでしょうね)

 私は、人生の中でこれ以上の笑顔がないだろうと思われる微笑みを叔母さんに返しながら、
「・・・良いんですよ、私のことは、それよりも、気を付けてお帰り下さい、言ってらっしゃーい!」と送り出しにかかりました。(*^_^*)

 私の促しにこたえて、おばさんは、ヘルメットの頭を下げながら、目の前の田舎道をバイクで走って行かれました。
私はと言えば、おばさんの姿が向こうに消えるまで笑顔で手を振って、安全を確かめて、また自転車に乗って帰路に着いたのです。

はい、この挿話はこれでお終いです。


 この体験をして、私はすごく豊かな気持ちになれました。
そして、転倒したおばさんが、骨折等のけがもなく、家に戻られたことを確信し、こんな場面に偶然出くわした自分の幸運と、自分の行動にとても満足が出来たのです。
こんな偶然は、計算してもできない偶然です。
私がこの田舎道の畔の上を通りかかった時と、おばさんが、バイクで転倒したタイミングがぴったり合って、それでおばさんが大きな怪我もなく起き上がって家路に着くお手伝いをすることが出来たことはとってもハッピーだと思うのです。

 きっとおばさんは、家族というものが居られたら、今日の助けられたことを話していることでしょう。そしてどこの方だか分からないけれど、自分を起こしバイクを起こし助けてくれた人が居られたんですよ、と話をしておられることでしょう。・・・ちょっぴり痛む右足にサロンパスでも張りながら、今日はお風呂でゆっくり幹部を温めてお休み下さいませ〜

私も、明日からまた仕事です。
しっかり、リラックスと、栄養補給が出来たので、また元気にケアマネジメントをはじめまーす。
 あ、それから、久しぶりに11年前にケアマネ資格取得時に購入して勉強をしていた白澤政和著の「実践テキストブック」を開いて読んでみたんです。そうすると、白澤さんの一つ一つの解説と論理展開が新鮮に自分の中に入ってくることに気が付き、「ああそうなんだ」と気付かされることが一杯あり、もう一度勉強し直そうという気持ちになりました。

 暫く、ケアマネジメントの基本を、再研修することに自己研鑽の的を絞ろうかと思います。