2013年11月26日、日本の歴史に忌まわしい汚点を残す日となった。

報道によると、本日特定秘密保護法案が衆議院を強行可決されたという。
与党の自民公明党に加えて、みんなの党も賛成に回った。維新の国会議員は反対することなく採決欠席と言う形で対応したという。

 民主党など反対に回った議員は少数であり、過半数を制した賛成派は、問答無用とばかりに議論の幕を早々に閉じようとしている。
 もとより、今回の法案は単に防衛上の安全を脅かす秘密の流出を防ぐという大義名分のみならず、広く行政府の恣意的な情報に対する国民の知る権利を制限する内容となっており、国際的な比較をしても、民主主義からかけ離れた秘密主義の現代版が確立された法案と言えまいか?

 何が秘密になったのか?さえも明らかにされることなく、それを知ろうとする行為、暴露する権利も剥奪されてしまう。
 この法律が独り歩きすることにより、どれだけの情報統制がされてしまうのか?と言う疑問について、大きな懸念が叫ばれているにもかかわらず、政府は法案採決を強行した。
 新聞等報道機関のほとんどは、この法案に反対して、国民に対して警告を行ってきた。しかし、反対の声はかき消され、強引な数の力で国会を通過させた。
 今日のこのやり方こそ、安倍政権の本質を物語っていると思う。

 今後、特定秘密に指定された事項については、その実態を明らかにしていくことが非常に困難となり、関係者からの取材はシャッタウトされる。
 言論の自由は剥奪され、政府機関の法を盾に取った、情報開示への制限と介入が日常茶飯事となってしまう。・・・もはや、日本の民主主義は大きな瀬戸際に追い詰められたのではなかろうか?

 こうした法案が、簡単に国会を通過してしまう背景には、先の選挙で自公与党が圧勝し、それにすり寄るみんなの党日本維新の会等が国会の多数となってしまったことがある。
 こんご、こうした法案が次々に成立していくことにより、まともな批判が通らない政治状況が生まれてしまうのではないか? 
 非常に、残念な状況が、出来上がってしまっている。

 この意味で、本日11月26日は、日本の政治の中で大きな汚点を残す日として後世その足跡を残してしまうことだろう。