五対不満足

 

書籍名:  五対不満足    

著者名:  乙武洋匡  

発行年: (西暦) 1998  

出版者:  講談社  

値段:   1500-2000円  

投稿日時: 2005/08/08 14:53 本のサイズ A6版







乙武さんは、昭和51年生まれです。この本を書かれた時は,未だ早稲田の学生さんでした。既に本を出版されてからの彼の忙しさは,講演や,テレビ出演など,御承知の通りですが、何といっても、あの明るい性格が知る人の眼を釘づけにしてしまうのです。

本の中でも、生まれた頃から、両親の愛情の元に、地域の人の温かい声かけ、学校での先生や友達の輪の中で、どんどん育ってゆく過程が、判り易く書かれており、自然と読む物を引き込んでゆきます。

著者が書いているように、およそ小学4年以上のレベルで使われる漢字には、読みがなが書かれて居ます。ですから、小学生でも充分読みこなせるよう書かれて居ます。

特に、小学生頃に読んでおくと、その後の成長過程では、きっと、乙武さんの明るい生き方が参考になるのでは?と思います。

勿論、我々、大人でも、充分参考になる話しが一杯盛り込まれているのです。

最後に、彼の言葉を書いて、本の紹介を終わります。



『よく、「障害を乗り越えて」だとか、「障害を克服して」というような表現がされるけれど、僕、そして僕の両親には、そういった表現が全く当てはまらない。生涯をあまりマイナスに捉えて居ないのだ。

「障害は個性である」という言葉をよく耳にする。僕にはなんだかくすぐったい。健常者には、ただの強がりに聞こえる場合もあるようだ。子供の頃は「特徴」と捉えていた僕の障害だが、今では、単なる身体的特徴に過ぎないと考えるようになった。太っている人、やせている人、背の高い人、低い人、色の黒い人、白い人、其の中に、手や足の不自由な人がいても、何の不思議もない。よって、其の単なる身体的特徴を理由に、あれこれと思い悩む必要な無いのだ。』