no12 難儀なお客様・・・文句の多い利用者様へ愛を込めて(ToT)/~~~

今日は、ケアマネとして、逆に利用者さんへ注文したいのです。ストレス発散のため、語る舌に衣を着せず、はっきりといわせて頂きましょう。

●利用者の味方であるケアマネを敵視していませんか?

性格が合わない、プライドが高いのが気に食わない、説明の仕方が横柄である、ゆっくりと説明してくれない、自分勝手な事だけ言って、話をゆっくり聞いてくれない等々・・・



利用者さんの不平が沢山燻っている事を知っております。・・・しかし、一方、利用者さんの側の評価は如何でしょうか?誰かが、利用者さんの評価をしますか?又はして欲しいですか?・・・

きっと、誰も、自分を利用者として評価して欲しい、と思う人はいないでしょう。・・・つまり、自分たちは、お世話をしてもらう方だから、文句を言われる筋合いは無い!

ちょっと、待って下さいと言いたいのです。



この国の介護保険等は、利用者の好き勝手を許している訳ではないのです。だからこそ、法律という形で、サービス等の運営基準が設けられ、遣るべきサービス内容と、遣ってはならない内容が明記されているのです。

物分りの良い、明るい利用者さんばかりではなく、むしろ、なかなか本音を云ってくれない方の方が多いものです。・・・如何したら、一番、利用者が気に入って頂けるのか、ケアマネは何時も悩んでおります。要領の良い人間ばかりが、この仕事をしておりませんので、重ね重ね、利用者さんの意に沿わない失礼をしてしまうことの多い事・・・もちろん、これは、ケアマネのほうが反省することです。・・・でも、ここで、述べたい事は、お世話するケアマネの事も考えて頂きたいのです。



H12年以来、”介護保険の要” とちやほやされ、様々な介護に関わる調整役をケアマネはさせて頂いて参りました。これまでの活動に対して、”良く遣ってくれている,◎”と言って下さる利用者も勿論居られますし、逆に、”今のケアマネじゃ、話にナラナイ、×”と御立腹になっている方も居られると思います。・・・中には、自治体や、苦情機関に持ち込んで、何とかしてくれ、と相談されている方も居られます。



苦情対応に対して、まず最初に言われることは、

居宅介護支援事業者として、十分に利用者の意見をお聞きして、利用者の要望に答えようとどんな努力をしてきたのか?事業者として、利用者に説明を十分にしてきたか?

ということなどです。



遣るべき事が遣れ無くて、文句を言われるなら、おそらく、殆どの人間は、自らの非を認めて誤る事になります。でも、明らかな非が無いのに、不理屈な理由で、非難されることには、納得がいかないのです。ましてや、ケアマネが何でも、利用者の要求を呑まねばならない筈が在りません。出来ない事は、”出来ません!”とお答えするほか無いのです。



ケアマネからのお願いがあります。利用者さん、ケアマネも、皆一生懸命仕事をしています。ケアマネの大変さを判って欲しい。完璧に仕事が出来なくても、少しは辛抱して頂きたいのです。

・・・そして、年にいっぺん位は、”ありがとさん”と声かけして貰えませんか?

・・・その一言で、利用者との関係が、急速に改善する、事もあるのです。



私のように、出来の悪いケアマネの場合は、

上手くケースの調整が出来なくても、日常茶飯事ですし、叩かれてもいびられても、少し安静にすれば、又、起き上がって、”ケアマネのリングの上”へ上がる”したたかさ”は持っております。人間は、”しんどいとき”は、しっかり休息すれば、又回復する能力がある事を、この仕事を遣って痛切に体得しております。一番駄目なのは、家に帰っても仕事も持ち帰り、上手くいかないケースの事でくよくよ沈んでしまうことです。・・・仕事は、一切家に持ち帰らないこと、これが、私が一番”肝に銘じている””ケアマネとしての生活法”です。

ケアマネは、週明けから、仕事に復帰するときは、新しい気持ちで取り組む事により、又新しい新鮮な気持ちで、問題に取り組む事が出来ると思います。これは、どの仕事に付かれている場合でも共通しているのではないでしょうか_?



・・・聖書でも云っているんです。「今日一日の苦労は、今日一日で十分である。空の鳥を見よ、食べ物の事で何時も悩んで暮らしているだろうか?森で暮らす生き物たちを見て見なさい、明日の食べ物を如何確保するのかで悩んでいるか?・・・人間も、同じように、一日の悩みを一日にて清算しなさい。明日の事は、明日悩めば良いじゃありませんか?<独断の解釈です?>



昔の宗教者は、真理を付いている事を云っていますね!



現代人は、とかく、物事を悩みすぎて、体の病気はともかく、心の病を相当深刻に持ってしまっています。

そして、日本人の自殺の多いこと、3万人からの年間自殺者を抱えて、これからまだまだ世界で有数の自殺大国に成ってゆくのでしょうか?経済大国・という事と自殺大国・・・これは如何なる因果関係なのか?

人口が多すぎるから、死んでゆく人が沢山いても良い、なんて思っている人も中には居るかもしれない。しかし、3万人の人々は、誰も、生まれてきたときから、死ぬ事を願って生まれてきたのではないですよ。親兄弟に育てられ、この社会の中で、いろんな環境要因が作用して、その社会環境の中で発生している社会心理現象と考えるならば、やはり、この社会のあり方、その人たちを弾き出してしまう、社会生活のあり方を再検討することが必要となる筈です。



話が、大きくなり過ぎました。元に戻る時間です。(いつも、脱線するのが、楽しみでもあります。思考の脱線は、想像力の開花である、なんてね。)



結論として、云いたい事は、ケアマネも人間だということです。少々難があっても、それを許して欲しいし、又、いたらないケアマネを育てて欲しいのです。

日本の利用者さんが、今後、この国のケアマネを上手く育ってゆくキーパーソンでもあるのです。その事により、専門職たるケアマネのレベルも上がってゆくのではないでしょうか?

考えて見れば、利用者さんから見れば、殆どのケアマネは、子供さんか、孫のような年齢ですよね。自分のケアマネジメントをともに考えてくれるパーソナルとして、気長に付き合って頂ければ、それだけで、ケアマネは嬉しいです。・・・偶には、”馬鹿たれ”と怒鳴って貰っても良いです。でも、又、冷静に話をさせてください。



物事には、緊急に対処しなければならないこともあり、それは、それとして、迅速なる対応を進めたいです。しかし、ゆっくりと話し合いながら、模索してゆく事の法が多いかもしれません。あまりに請求に物事を突き詰めても、良い結果は望めないのです。この事は、大切です。

ケアマネは、利用者にとって、自分の味方として働いてもらえる、なくてはならない支えになりたい、と思っています。



来年の法律改正により、又如何変わるか判りませんが、利用者さんとケアマネは、永遠のパートナーなのです。仲よく、色々お話しながら、寄り添ってゆきたいと考えているのは、私だけでなく、殆どの全国のケアマネが願っていることです。



利用者さん。これからも宜しくお願いいたします。(●^o^●)