ケアマネの声

ケアマネジャーが出来ること

昨日の新聞(毎日)の28面に「ケアマネ、支援に限界 追い詰められる介護者」と題したアンケート結果が1面で紹介されていた。 このアンケートは、今年1月末から2月にかけて、毎日新聞と「インターネットインフィニティ」が共同で実施し、延べ730人の…

さらにもっと対象者の中へ進んでいく使命を感じて。

確かにケアマネジャーはストレスの高い業務かもしれない。 客商売だと云えば、世の中にはたくさん存在しているが、介護の領域では相手は「草臥れてきた人間」ということで、古人間特有の癖があることがみそだ。 理詰めでこうこうでは次にこうなるから、こう…

ケアプラン有料化(自己負担導入)に反対します。

先日、新聞等でも報道されているように、2012年の介護医療の同時改定で、居宅介護支援費の自己負担導入が厚生労働省より提案されようとしていることが明らかになりました。 この導入案は「社会保障審議会介護保険部会」ですでに討議提案されていた内容を…

「盗人!」呼ばわりを受け止められる対人援助技術とは?

今週はいろいろ仕事でありました。 ・・・二人しかいない職場で、相方が腰痛症にかかり職場に出てこられなくなりました。 幸い、月末の訪問等は済んだから良いものの、もしこれが1週間ずれていれば請求時に減算を覚悟しなければならない事態でした。(居宅介…

介護の分野にも”仕分けのメス”が入れられた?

先日終了した民主党政権の”目玉”仕分け作業。 連日報道されて賛否両論が展開され意見も様々分かれているが、医療や介護の分野も例外とされずに仕分けのまな板に載せられた。とりわけ介護の分野では、居宅介護支援の研修に関わる予算が半分に削られた。今年度…

二転三転する認定調査方法の行方は?

ご承知のように、今年になって4月に認定調査の調査方法が変更され、それが半年たって、10月に2度目の変更がなされることとなった。 何故、これだけぶれるのか? ここでは専門的な変更点の詳細は省くことにする。 詳細に関する問題そのものではなく、何を…

地域の誰かが、何とかしなければ・・・?!

要介護5の利用者さんの奥さんが癌による急病を患い、利用者をショートに出して入院治療し、いったんOP後に回復が見られるも4月末に病院にて亡くなりました。 そのことを既に日記で書きましたが、未だ奧さんの遺体が葬儀屋さんの安置室に置かれたままにな…

介護スタッフの待遇改善はどこへ行く?

昨年の12月26日、厚生労働省介護給付部会の答申が決まり今春からの介護保険報酬改定案が発表された。内容について、既に周知の通り3%(居宅1・7七%、しせつ1・3%)の報酬改定だが、実際にはこれまでの2回の報酬切り下げ分を補填することも出来な…

対人援助の技術習得。

ケアマネジャーという職務を続けてきて、痛切に感じる事は人間を相手にその人の自立を支援することの奥深さです。 人は飲み食い寝て育つというけど、衣食住が満たされればあとはどうでも良いと考える人はいない。基本的な衣食住の基盤の上に、どういう生き方…

利用者と家族の狭間の中にあって・・・

ケアマネジャーの仕事をしていると、利用者と家族の意見や考え方が異なり、その違いをどう調整するのか頭を痛める場面にたた遭遇します。 これから紹介するケースでも、そうした思いの違いに直面して四苦八苦をしているのですが、どこまでいっても結論(答え…

専門職としての強さを持つために。

以下の文章は、最近組合の掲示板に乗せた意見を転載しています。この掲示板では組合員がそれぞれ意見を述べ合い交流を図る中で時には愚痴を言い合い、時には励まし合っています。「国家資格でもない、”公的資格”としての介護支援専門員が、これだけ全国で何…

セルフネグレクトを生み出す社会的要因について。

虐待問題の中でも、一番厄介な問題は自己自身が加害者として登場するケースです。 自分自身が被害者であり、同時に加害者として存在するのは、言葉の上では簡単につながる言葉ですが、実際問題として出現する場合は当事者が訴えない限りなかなか支援の手が介…

サービス担当者会議に対する照会文書記入は有料ですか?

*地域の医療機関が疑問な文書料を取り始めるとの情報を受け、皆さんにこの問題を公開したい。 医療が、専門的な見解を記載する際に一定の文書料を求めることは認められているのですが、今回の問題は介護事業者・居宅介護支援とのサービス担当者会議開催に関…

no23トラブル対応時に、何が問われるか?

介護保険が始まって5年、制度自体は様々な変更をしながらも、制度の認知度としては、老後に介護保険あり、との周知は出来てきた様に思われます。サービスの開始は、認定を受けた利用者・家族と、事業者との契約によりスタートしますが、担当するケアマネジ…

no29高齢者の財産を守る方策を整備せよ。

国民生活センターの統計によると、この10年間で、商品先物取引に関する相談件数が、4倍を超えているという。この中で契約当事者の年齢が、60歳以上の割合が(99年度)22%、しかし03年度になると37%に増えている。こうした問題に対して、漸く国…

no28ケアマネサポートシステムの早期整備を。

話を野球に例えれば、打者を抑えるピッチャーは、1人で投げぬくのではなく、何時でも救援のピッチャーを後ろに控えて投げています。だから、自分の持ち味を出して、可能な回まで投げるのですが、打たれだして、勝敗を左右するポイントでは、監督の指示によ…

no27細心の注意を怠った経験を話します

こんな失敗を、今更公にするのもどうかと悩みました。・・・しかし、自分達以外でも、きっとこうしたトラブルが起こりえることを思い、恥ずかしながら、書くことにします。これは、自分を初め、此れから契約等を行う全てのケアマネさんや、サービス提供責任…

no26利用者を支えるケアマネを誰が支えるのか?

以前にも述べていたように、来年の法改正で考えて頂きたい事は、予防介護の問題にばかり目を向けないで頂きたいのです。介護される状態を避けるため、少しでも健康で生きられるように考えても、長年生きてきた高齢者の生活改善は、そう簡単には改まらないと…

no25ケアマネ支援の具体策が急務です。

介護保険の利用者とのパイプ役になるケアマネジャーの役割と実際の困難性を考えるとき、現状を改革するために何から始めたら良いのでしょうか?1・居宅介護の報酬を上げること。これは、ケアマネジャーの負担を軽減するためには避けて通れないことです。唯…

no24御年寄りの話しを聞く事。

仕事上、御年寄りのお話しを聞く事がたびたびあります。しっかり自己主張できる人ならば、彼らが言わんとする事を掴む事はそんなに難しくないのですが、自分の考えや、感情を上手く言えない人、言葉が出せない人に対するときなかなか簡単には、其の人の心が…

No22.利用者を満足させきれないストレスと、私の夢

答えきれない要望と、実現できない要求を前にして、途方に暮れてしまうことがあるのです。本来ならば、問題を処理する努力で何とか信頼を勝ち得る事が出来れば良いのですが、駄目なときは、何を遣っても上手くいかないもの。1人のケアマネでは、もうどうし…

no21医療と介護の連携とは何か

現在、医療保険と、介護保険とは、別々に制度として運営されている。お互いに相容れない別の制度として機能しており、互いに相手の制度を受け入れない。それぞれが、自分の土俵を持っており、「犯すべからざる領域」として其の領域を守っている。確かに、上…

no20生活援助の位置付けと、機能向上リハビリについて

24日付のA新聞の"私の視点"欄で、今春の介護保険改定に寄せて、井上由実子さんが意見を載せていた。厚生省が行おうとしている"家事援助の削減"案に対して疑問を投げかけ、高齢者の"IADL”を支える生活援助の見直しと必要性を訴えていた。一元的に、要…

no19長谷川和夫さんの講演「認知症への上手な関わり・・・」について。

大阪市で行われた、ケアマネ協会(社団法人)総会と、それに続く、特別講座に参加してました。<介護支援専門員協会で、社団法人化しているのは、大阪だけだと言うことです。>長谷川さんの講座については、既に聴講された方も多数居られると思いますが、少…

no18実施調査の報告

9:30から10:00まで、1・”自己評価表”の点検事項を口頭にて質問され、二人の担当ケアマネジャーが答える。これについては、事前に自己評価表を遣っておけば、答えられる項目と思われる。2・事前に、ピックアップされた、6人のリストを示され、個…

no17実施調査と其の対策。

この5年間ケアマネをしていますが、今回始めて、自治体からの”実施調査”に立ち合う事になりそうです。かって、所属していた事業所へ、調査が入った事はありましたが、居宅介護事業所への立ち入り調査は、初めての体験です。案内が来て8日間ほどしか猶予が…

no13 お亡くなりになった利用者への追悼

最近、季節の移り変わりのせいなのかお亡くなりになる方が多い。入院された方が、急に様態が悪化して亡くなられる事がしばしばあり、そんなにも悪かったのか、それとも、別の要因なのか分からない事があります。利用者の体調がおかしい時は、早い目の受診を…

no12 難儀なお客様・・・文句の多い利用者様へ愛を込めて(ToT)/~~~

今日は、ケアマネとして、逆に利用者さんへ注文したいのです。ストレス発散のため、語る舌に衣を着せず、はっきりといわせて頂きましょう。●利用者の味方であるケアマネを敵視していませんか?性格が合わない、プライドが高いのが気に食わない、説明の仕方が…

no11痴呆症のお年よりは、何処で生きていけるのか?

本日、職場では、月始めの前月実績の確認作業を進めてゆく仕事が待っています。又、今月の更新予定の方のリストから、代行申請をお手伝いする作業も待っています。・・・それに加えて、前月訪問者の中で、経過記録や、連絡事項が処理できていない方の分の、事務作業…

No.10サービスの在り方と、自立の観点について(その3) Cさんの場合。

Cさんの場合。(病状と生活の経過)は、日中仕事に出ておられる息子さんとの二人暮しです。3年ほど前に、股関節の人口骨に取り替える手術をされ、手術が上手くいって、今では、杖にて、居室内の歩行が可能です。しかし、無理をすると疲れてしまわれます。…