2007.師走の呟きです。

テレビで朝からずっとカストロとフランスの取材報道家との対談集を放映していたので見ていた。

この番組、再放送とのことだが、これだけの時間とテーマをカストロが話す機会に出会うのはめったにない事なのでごろごろ寝転がりながら見続けていました。


・・・富める家柄に育ち、その父に反抗して育つカストロの人柄がよく分かり、大学生のころから、革命運動に身を捧げる闘士として豊富な体験を積み重ねた経験が沢山語られていました。



同じ革命を目指す仲間と、膨大な議論を戦わせながら運動の中心に立ち続けた人として、やはり並外れた説得力と人を引き付ける人間味があることが窺われました。

また、どんな困難に出会っても、その中で自分の生き方を貫ける人であったことが彼をここまで存在させた。・・・革命家なので危ない場面が幾度もあったが、そのたびに彼は生き延び闘争を継続し、最終的に目的を達成した。失った同士も沢山いたが、たどり着いたところは、彼らが目指したものであったことは確かだ。



・・・これらの対談は、テーマにそって時間をかけて対談方式で進められたのですが、常にカストロは身ぶり手ぶりをエネルギッシュに使いながら相手を自分の話に引き込ませるので、とても重病人には見えません。

この会談が、大病を患う前に行われたとしても、1日17時間の議長としての職務をこなしながらキューバの要職に就き続けている人物として、確かに云われるだけのことをしてきた人物だと頷かされました。



彼の評価については、賛否両論様々に有るでしょう。

カリスマ的な評判は抜きにして、米ソの大国に媚を売ることなく言いたいことやりたいことを悔いなく貫き通してきた政治家として、やはり歴史に残る革命家であったと思う。



・・・普段、日常生活で接する人間と、こうして生のカストロの人柄に接するにつけ、その落差に面食らいますが老いてなお盛んな「永遠の熱き革命家」カストロを知ることは大いに有意義なことでした。