人の善意が心を温かくする。

no-mu2009-01-22

今日は何気ない一コマを紹介してみます。
仕事が終わって事業所から交通機関を使っていつもの駅を降り、雨が降っているので傘をさして我が家に向かって歩いておりました。
大阪では降ってなかったのですが、奈良に入るとかなりの雨が降っておりました。久しぶりの雨です。
中には傘を持ちあわしていない人も居られました。
・・・私の前を歩く人の中で、傘をささずに歩いて帰る方も居られた。自分は気にせず歩いていたのですが、私の前を歩いていた年配の男性が小走りに前の方まで行き、傘を持たずに歩いていた若い女性に何やら声をかけて傘をかざしています。きっと、濡れながら歩いている女性に半分傘を提供して歩いて行かれたのだと思われる。何やら会話がされているようだが声も聞こえないので想像する他ないが、女性が先のマンションを指さしておられるのを見ると、行き先を告げておられるように見受けられる。
やがて数分の相合傘が続き、マンションの前につくとお互いに挨拶をして女性は中に入って行かれた。
男性はそのまま通り過ぎて行かれる。

ただそれだけの話なんですが、後ろから見ていた私は非常に爽やかな気持ちになった。
・・・今揶揄されているような、中高年のあさましい誘惑の気持ちはみじんも感じられなかった。
きっと善意の傘を提供して、女性の体が濡れるのを見過ごせなかったのだろうと思う。(また、その傘が小さな携帯傘でした。二人でかぶると、お互いが半分つづ濡れてしまう大きさでした)でも、お二人はきっとかさの大きさなんてどうでもよかったと思う。見ず知らずの者同士でも、ちゃんと人のことをあんじられる・・・そうした人の気持ちが相通じて、きっとお二人の心には温かい気持ちが流れていたことだと思う。傘を貸した男性もその善意の気持ちと行動力がすがすがしい。・・・えてして、そうした行為をする前に、照れくささと人の目を気にして見ず知らずの女性に傘を提供する勇気は萎えるもの。でもその男性は立派でした。また、女性の方も、変に辞退して人の善意を否定することなく、善意に対してありがたく受け入れておられた。そうした態度がたいそう素直に見えた。

今日お話しした場面は、ほんの4・5分位で行われていた些細な雨の夜の場面です。きっと日本の多くの場所で同じような心の触れ合いがあったかもしれませんが、こうした人と人との温かい触れ合いがきっと社会を住み易いものに変えていくと感じました。なかなかこうした善意の行為は出来るようで難しい。でも、そうした行為は人の心を温かくする。

さて、皆さんは、もしこうした場面に直面したとき気軽に傘を差し出すことは出来ますか?
また、提供された傘を、素直に受ける事が出来ますか?

たまには雨が降ることも、人間の気持ちを和らげる意味で、必要かもしれない・・・
でも、この雨でテントで寝泊まりしている人達にとっては、冷たく厳しいものに違いないが・・・