2012年総選挙の意味と展望。

前評判通り、自公が300議席以上を得て、保守圧勝の結果となった。
詳細は、今後分かるが、3年間続いた民主党政権がいったん終止符を打ったことは確かだ。

 いったん、と断ったのは、今の小選挙区制が続く限り、一番多く票を得た候補者が一人当選して、他の候補者の得票は死標となるからだ。こういう選挙制度では、最高得票獲得者が、過大に議席数を多く獲得してしまうこととなるからだ。
 仮に10人の候補者がいるとして、すべて1割の得票があったとする。そうなると僅かの得票差で、わずか10%少しを上回った候補者が代表して当選することとなり、他の9割近い得票は死に票となる。(規定では、決められたパーセンテージ以下の得票に満たない場合は、再選挙となるらしいが)小選挙区制度では、正確な有権者の声が反映しにくく、大政党に有利な制度になりやすいことが指摘されていたが、今回の選挙でも、そのことが証明されそうだ。
 小選挙区では確かに自民党は、ほとんどの選挙区で第1党となったが、比例配分ではそれほどの圧勝劇ではないことが分かる。

 果たして今回の選挙制度が、国民の声をきちんと反映している制度なのか?大いに疑問符が付く。
また、1票の格差は是正されておらず、最高裁違憲判決が出ているにもかかわらず、今回の選挙は、従来の制度のままで行われている。
 仮に、今度の選挙で自公が過半数を得たとしても、それは本当の意味で彼らが国民の支持を過半数得ているわけではない。

 今回、投票に行かなかった無党派層と言われる人たちにも、今回の保守圧勝の要因を作った責任がある。彼らが、きちんと投票に行って非自民の票を入れていたら、もっと自民党の得票を減らして議席を減らせたと思われる。しかし、こうした選挙で一喜一憂をしているわけにはいかない。
 今後問われていることは、市民レベルで政治や社会を変革する繋がりと組織づくりをしていくことが求められている。
 草の根選挙と言われる、地域に根付く組織と運動の積み重ねにより、選挙の際にも多数を得ることが出来ることが言われている。
今後のことを考えての、地道な運動の積み重ねが求められる。
 
 今回の選挙結果を受けて、落胆した人が多いだろう。
自分も落胆した。が、ある意味で、負けても当然の観もある。
自公には政権を取られたくなかったが、それに打ち勝つ有力な勢力形成が遅れてしまっていることが指摘される。民主党は、ある意味自滅したともいえるだろう。
 自民党の政治に代わる、強固で健全な野党政権がまだ育っていない。と言うよりも、この3年の民主党政権での失態が国民に背を向けられたともいえよう。せっかく3年前に民主党に投票した人たちの多くが、今回は見放された。見放されたことは、政党にとっては残念な結果であるが、そういう逆風の時期があってもぶれずに進むべき道を示すことが大切と思う。 選挙の中で、国民に媚びる政策を掲げるのではなく、適切な政策を示し続けていくべきだと考えます。
 今回の選挙は、自公の勝利に終わった。しかし、次の選挙ではどうなるか?それは、私たちの今後の動き方次第。今後を見つめて、しっかり進んでいきましょう。
 最後に、自民党さんには申し上げたい。
国会議員を、どれだけ減らせるか?やってみて欲しい。
もし、それが出来なければ、あんたたちは、口先だけのほら吹きであることを証明する。国民は、いつまでも、あんたたちを議員としてのさばらすことはない!
 さあ、速報を見てても、自民党の万歳ばかりが放映される。
 これでは、面白くも何でもない。
 維新の方も、当初おそれられたほどの躍進がない、(大阪ではそこそこ買っているが)
 未来が伸びなかったのは、なんでかな?・・・やっぱり、小沢一派と組んだのが、間違いだったんだよな。あれで、嘉田さんの新鮮なイメージがくすんでしまったから。
 さあ、お風呂に入って、明日の準備をしましょ。