この1年のスポーツを思い起こしてみると?

まず相撲ですが、なんと言っても朝青龍は強い。文句無く、他の相撲取りを圧倒しており、当分彼の独断場は続くのではないか?と思われる。まだ、25歳、脂が乗り切るまではまだまだ活躍が期待できる。大関人で期待できる白鳳がリタイヤし、朝青龍を脅かす相撲取りはまだ登場していないといわねばならない。



最近相撲界ではモンゴルや東欧の選手が有名になり、日本の力士の活躍がかすんでいている。これは体力で勝る海外選手がスカウトされることによる当然の傾向であり今後も相撲が国際化する中で避けられない現象であろう。

しかし、勝負は単に体が大きいから勝てるという単純なものではなく、研ぎ澄まされた技と稽古による努力が積み重なって育まれる強さが基本となる。



朝青龍に続く、相撲界の新たなホープが来年以降どう育ってゆくのか楽しみにしたい。



次にプロ野球です。

いまやストーブリーグと化して、大リーグに移籍する選手の莫大な移籍金の発表に驚かされる昨今ですが、あのポスティングシステムというもの、どうも納得できません。


球団ががっぽり何十億というお金を大リーグからせしめて、それで有名選手を放り出す。選手は、契約する大リーグの球団と交渉して似いれる年俸を別に契約する・・・こうしたやり方には疑問を持つ。

これは、まるで昔の人身売買とどこが違うのか?

体を売って稼ぐ遊女たちを売りさばく御茶屋の女将と比べるのは酷かもしれないけれど、遣っていることは同じである。

選手が大リーグでプレイしたいと思い、その意思を表明しているのなら、有償で大リーグに売り渡すという遣り方は納得できない。本来、大リーグが拠出する資金は選手本人に帰属すべき資金であるはずだ。

それを、球団があたかも自分たちの財産であるかのように売り渡す・・・それも莫大な何十億円もの大金である。

契約関係のどこかで、こうした行為が許されるような条文があると思われるが、本来、選手の価値というものは、球団が所有できるものではない、と考えるがいかがであろうか?



松坂が60億?井川が30億?何だかぴんとか無い金額だ。こんな大金をせしめる球団は、有名選手を出すメリットとしては文句は無いだろう。

しかし、もともと、こうした資金というものは、大リーグならアメリカのファンの支持と支援により積み上げられたものであることを忘れるべきでない。

天文学的なトレードのための資金が行き来する今日の球界の財政が果たしてそれで成り立つのか?大いに疑問である。

この意味では、有名選手の年俸は、高すぎるという議論もあって良い。

スポーツを愛し、野球を愛するファンとして、加熱するストーブリーグの行方をため息をついて見守るしかないが・・・?



それからスケートです。昨日、私も見ました、日本のNHK杯にて見事女子フリーで日本3選手がメダルを独占した。

金の浅田・ますます演技力にも磨きがかかり、ジャンプでは他の追随を許さない。モスクワでの韓国金との対決が見ものです。また、村主もベテランらしく自分の持てる力を充分出し尽くした名演技だった。

確かに、今日本のフィギア界は役者がそろっている。とりわけ女子のほうが実力が高い。荒川選手はプロに転向したが、後に続く若い選手が育っている。

これに関連して、ロシアが今一だ。スルツスカヤに続く選手が育っていない。日本選手よりも体力スタイルでは勝っている外国選手でも、肝心のスケートの安定感・ジャンプなどで安定感が備わっていない。

・・・美を争うスケート界で、ますますの競合が進み、研ぎ澄まされた美しさの祭典が世界中に広がり、争い傷つく人々の心を和ませ癒してくれることを期待したい。特にスケート・フィギアでは、どこの国のだれだれ?ということではなく、自分が表現できる美しさの頂点をどこまで高めて行けるのかが争われる競技です。・・・乙女たちの競演が、とげとげしく争いあう人々の心を解きほぐすきっかけとなることを祈りたいと思うのです。