縁があって、映画と講演の会に出席しました。

no-mu2008-08-09

映画「4/1の軌跡〜本当のことだから~」見たことありますか?
この映画を、ひょんな縁があって本日観てきました。・・・甥から連絡があり、「映画のチケットあるから見に行ってくれないか?」との緊急依頼が入り、それならとチケットを引き受けて見に行ってきました。場所は、奈良は西大寺境内の興正殿で開催された。出し物は上述の映画と、2部が入江富美子さん(監督)のトークと歌でした。
1部の映画では、山本加津子さんが関わっている幾人かの障がいを持つ子供たちとの触れ合いが、描かれ紹介されているフィルムで、かっこちゃん(山本さん)の包容力ある喋りが半分以上を占めている作品です。知らず知らずと、かっこちゃんの世界に引き込まれるのを快く感じながら、映画を見ることが出来ました。・・・この映画何と入江さんの初めての映画作品だそうです。それもその辺の家のどこにでもある8ミリビデオが映し出しているというから驚きものです。高価な機械を使って、専門のプロが作成する作品ではなく、ずぶずぶの素人が一生懸命に作り上げた作品だから見がいがあるのです。

2部のトークにおいて、なぜかっこちゃんの映画を作ったのか?を話してくれましたが、早口でどんどん話続ける入江さんのパワーに聴衆はどんどん引き込まれていきます。
一介の主婦がなぜ映画作りに手を出したのか?何の為にしんどいことをしてまで映画を作る必要があるのか?等々をあれもこれも話し続ける姿に、きっと彼女の中には伝えていきたいメッセージが一杯溢れているんだろうな?と推測できたのは私だけではなかったろうと思います。

この映画は今や海を越えてアメリカでも自主上映されています。有名監督が製作する映画と肩を並べて、映画祭でも上映されているという話を聞くにつけ、何がこれほどまでに人々の心をとらえてしまうのかを考えてみた
・・・障がい等を持つ人たちの遺伝子は約4/1生まれてきており、その4/1が役割を果たすことにより残る4/3の活動を成り立たせている。だから障がいを持つ人々は自信を持てばいい。持っている能力を発揮して社会の中で自由に生きていける様にしなければならない・・・
障がいを持つことが劣っていることではなく、きっと正常な人間では得ることが出来ない能力を有している。そうした優秀な能力をしっかり見いだして彼らに自信を与え、皆と一緒に生きていける社会を作る必要がある・・・

こうした見解に反対する人はおそらくいないだろう。
しかし、こうした考え方に立って行動を積み上げている人は少ない。実際に必要なのは同情ではなく見て見ぬふりをする第3者的な人達がどれだけいても屁のツッパリにもならない。
障がい者であることを誇りにし、堂々と自分をさらけ出し、可能な能力を発揮できる人たちが一人でも多く増えていけば、私たちの社会は住みやすくなる。「障がいを持って人生を送ることに感謝出来る生き方を貫く」・・・こうした強い生き方を人は選んで生きていくことが出来る。こうしたことを障がいを持つ人たちから健常な者にメッセージが送られている。この事を、今日の映画により知ることが出来た。

山本さん(かっこちゃん)と入江さんとは性格も生きてきた軌跡も違っているのだが、目指すものという点で同じ方向性を持っている。障がいを持つ人たちが持つ本当の能力他にはない個性というものをはっきり見いだしているところに、私達がはっと気づかされるものがあるように思う。
お二人のホームページなどは以下をご覧ください。
http://www.yonbunnoichi.net/sakuhin/cast/