亀田スタイルは今後是正されるのか?

亀田一家に対する風当たりが、一気に厳しいものに変わった。…先日の大毅のタイトル戦における反則が、これだけ厳しく問われてくる形になるとは、おそらく父の史郎トレーナも予想しなかっただろう。

しかし、亀田一家が侵した反則は、スポーツというジャンルからすっぽり抜け出て、厳罰に処する結論にまで行き着いたようです。逆にそれに同情する動きもあるが、大半の専門家の意見では、彼らの行儀悪い振舞いをこのまま容認すればきっと日本ボクシングに大きな汚点を残すという危惧が一気に高まったことは事実です。




これまで、亀田スタイルはマスコミなどに持ちあげられることにより今まで日本には見られなかったワイルドなボクサーとして必要以上に大きな注目を浴びてきた。

相手選手を馬鹿にした態度、自分の能力を過信して相手を倒すためにはどんな罵声を浴びせることも躊躇しない態度は、当初からスポーツの精神からは程遠い内容を見せていた。

私も、ランダエダとの一戦を見て、あんな不正な判定が認められるのなら今後ボクシングは見たくないと思った。また、それにのっかかる亀田親子のふてぶてしさが、どう考えてもまともではないと思えた。

ところが、その当時は、彼らの実力がまだ伴わないことを指摘しつつ、テレビを通じて盛んに様々なパフォーマンスを繰り返す親子に対して、それを面白がりつけ上がらせる傾向が多数派を占めていた。



だから、いくらまともな専門家が、亀田一家に対して行儀正しい振舞いをするよう警告を出しても、本人たちはそれを無視して好きなように活動してきた。



また、対戦相手についても、常に実力が伴わないような相手を選んで勝利を積み重ねてきたことも事実です。



今回、大毅が世界チャンピオンに挑戦し、木っ端みじんに退けられたことを、素直に受け入れて、再度練習と修連により実力をつける態度が見えていたら、こんな制裁を受けることにはならなかったでしょう。

ところが、試合中に侵した反則行為が、史郎トレーナーや興毅の指示から行われていたことが明らかになり、試合後に大きな問題となった。

・・・指摘された反則を素直に認めない態度が謝罪会見でも垣間見れて、返ってふてぶてしく振舞う亀田一族への批判が高まることとなった。

いくら頭を丸めて、押し黙って頭を垂れていたとしても、それだ本当の謝罪であるとはだれも感じることは出来ない。

内藤選手宅に謝罪に行ったらしいが、どこまで本当に誤ったのか?分からないし、むしろ18歳の大毅に対して今後の奮起を促す内藤選手のスポーツ精神が清々しく感じられる。



協栄ジムからも、今後史郎トレーナーから全面的に離れて亀田選手のトレーニングが開始されなければならないことが通告されており、今回の処分は父史郎氏にとっては致命的な制裁措置になる可能性がある。



まして、日本ボクシングコミッションJBC)から下された処分に対して対抗するような態度をとれば、今後は亀田家がボクシングの世界から放逐される可能性すら残されているだろう。



ここにきて、もはや誰も亀田一家を指導することなど不可能に思える。協栄ジムもそれが出来るぐらいなら、今まで好き放題のことをさせる筈はなかったはずであり、彼らには強い態度で亀田色を変える能力があるとは思えない。

こうなると、一つの可能性として、亀田一家がボクシングから身を引く可能性が出てくる。・・・その場合、数多ある格闘技への転身などもあり得るだろう。

格闘技ならば、半分は観客たちを喜ばすパフォーマンスも許されているのだから、彼らには好都合の活躍の場が用意されるかもしれない。・・・いずれにしても、今後のボクシングにおける亀田スタイルの是正が、果たしてなされるのかどうか?注意を向けていきたい。